どうも黒沼です。
前にこのブログで
日本人が好きな画家ランキングについて
書きました。
なかなか評判なので、今回は画家の私が選ぶ
写実絵画の巨匠を紹介します。
油絵が誕生した頃から、現代までの
写実画家を時系列で紹介するので
西洋美術史の勉強にもなりますよ。
画家の自画像の右下に出身国の国旗もつけた
ので、時代や国の違いで、絵の雰囲気が
どう変わるのか、チェックしてみてください。
目次
ヤン・ファン・エイク
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/440px-Portrait_of_a_Man_by_Jan_van_Eyck-small1-219x300.jpg?resize=356%2C488)
ヤン・ファン・エイクは今から400年ほど前の
フランドル地方の画家です。
フランドル地方とは現在の
オランダ、ベルギー、フランス
にまたがる地方です。
ベルギーのブルッヘという町で主に活躍した
画家なので、国籍はベルギーにしました。
ヤン・ファン・エイクは兄のフーベルトと
共に、油彩技法を完成させた
人物として有名です。
モチーフのリアルな描写は油絵の誕生
と共に始まった。
つまり、ファン・エイク兄弟のおかげで
始まったと言っても過言ではありません。
油絵はこんなにリアルに描けるのか?
その秘密は油絵具の乾燥の遅さと透明感
にあります。
乾燥が遅いため、絵具を画面の上で混ぜたり
伸ばすことで
自然な細かいグラデーションを
作れるんですね。
また、油絵具は他の画材とは異なり
透明色(透明な絵の具)があります。
不透明色(不透明な絵の具)で細かい
グラデーションを作りながら
デッサンの要領でモノクロームで
モチーフを描き切る
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/diptyque_en_grisaille__volet_60742_01-300x245.jpg?resize=459%2C375)
こんな感じです↑
その後に透明色をセロファンをかぶせる様に
モノクロの絵にかけていく。
全体的に暗くなるので、明るい部分を
もう一度、はっきり明るく描く。
↑↓
また、透明色をかける(以下繰り返し)
このような油絵の技法を
グリザイユ技法と言います。
ファン・エイクはこの技法を駆使して
リアルな絵を描いたようです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/Jan_van_Eyck_0691-300x234.jpg?resize=605%2C472)
ファン・エイクの作品は数も少ないため
日本では見られません。
油絵の生みの親の緻密な表現は是非
本物で見てみたいですね!
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/image-73-219x3001-219x300.jpg?resize=534%2C732)
レオナルド・ダ・ヴィンチ
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/872250b05731f5a5b2305411e573aa902-200x300.jpg?resize=352%2C528)
レオナルド・ダ・ヴィンチは
イタリアのヴィンチ村で生まれました。
ヴィンチ村のレオナルドという意味の
呼び名なんですね。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/th8O6K09A8-201x300.jpg?resize=493%2C736)
レオナルドはスフマート技法という
煙のような細かいグラデーションを作り
絵を描きました。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/300px-Leonardo_da_Vinci_-_Virgin_and_Child_with_St_Anne_C2RMF_retouched1-224x300.jpg?resize=449%2C601)
レオナルドはファン・エイクとは異なる
緻密さを持った絵画を数多く描きましたが
詳しい描き方は未だ謎です。
(半透明な絵の具の点描を重ねていく技法
だったという説もあります。)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/th4GS64C79.jpg?resize=442%2C589)
レオナルドは作品点数が少ないですが
未完成作品も多く
依頼主と揉めることも多かったようです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/4dc9a9971-230x300.jpg?resize=499%2C651)
上の未完成の絵は「聖ヒエロニムス」
という絵画です。
ヒエロニムスはライオン
(画面右下のシルエット)を連れているのが
特徴です。
このように、絵画のモデルを特定するための
動物や持ち物のことを
アットリビュートと言います。
ヒエロニムス+ライオンの他に
アテナ+フクロウとか
矢が刺さっている+聖セバスティアヌス
などがあります。
話が逸れましたね。
例えば「岩窟の聖母」には
2種類のバージョンがあります。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/img_01-3-191x300.jpg?resize=412%2C647)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/DSC053531-1-182x300.jpg?resize=408%2C672)
上がルーブル版で下が
ロンドンナショナルギャラリー版です。
上のルーブル版にはよく見ると聖人を表す
光輪や、天使の翼がありませんね。
これを理由に、依頼主の教会から
受け取りを拒否されたようです。
ロンドンナショナルギャラリー版は
描きなおしさせられたものなんですね。
「万能の天才」として有名な
レオナルドですが、職人としてはやや難あり
だったのかもしれませんね。
ラファエロ・サンティ
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/0f76f9928ac9195fa9cfed3a500fc81e-722x10241-212x300.jpg?resize=466%2C659)
レオナルド・ダ・ヴィンチ、
ミケランジェロとともに
ルネサンス3大巨匠と言われるのが
ラファエロ・サンティです。
ラファエロはレオナルドやミケランジェロと
比べると、若干マイナーなイメージが
ひょっとしたらあるかもしれません。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/201303032150264281-202x300.jpg?resize=447%2C664)
しかし実際は、ラファエロは何百年もの間
誰より高く評価された画家だったんです。
イタリアルネサンス期は西洋美術史上
最も優れた時代と長い間考えられていました。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/art-school-of-athens-1143741_1280-300x191.jpg?resize=721%2C459)
ラファエロはそのルネサンス期様式を
完成させた、西洋美術史のお手本と
考えられていたようです。
サンチェス・コタン
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/Juan_Sanchez_Cotan_259045.jpg_13069730991-300x166.jpg?resize=560%2C310)
サンチェス・コタン
聞きなれない名前ですね。
彼はスペインバロック絵画の初期の画家です。
(ここからバロック期に入ります。)
スペイン絵画にはボデゴン(厨房画)
というジャンルがあります。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/Fra_Juan_Sánchez_Cotán_001-300x247.jpg?resize=599%2C493)
彼はこのような多くのボデゴンを残しました。
この時代のスペイン絵画は厳かで神秘的です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/Still_Life_with_Game_FowlVegetables_and_Fruits_Prado_MuseumMadrid1602HernaniCollection1-300x232.jpg?resize=621%2C480)
厳格なカトリック教国のスペインは
僧侶兼画家という者が多くいました。
サンチェス・コタンもその一人です。
彼の作品には神への絶対的な信仰や
宗教的情熱、神秘性が感じられますね。
カトリックの僧侶ならではの画風なのかも
しれませんね。
彼のようなスペイン絵画の神秘的な
リアリズムには、現代の日本の画家
磯江毅も大きな影響を受けているようです。
ホセ・デ・リベーラ
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/Jose_de_Ribera_el_Espanoleto_121603.jpg_13069730991-300x166.jpg?resize=652%2C361)
ホセ・デ・リベーラは
サンチェス・コタン同様
スペインバロック絵画の最初期の画家です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/th9.jpg?resize=511%2C684)
スペインらしい劇的な光と乾いた空気感が
彼の絵にも宿っていますね。
彼の描写力には私もよく憧れて
修行時代には何枚も模写をしていました。
ディエゴ・ベラスケス
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/400px-Diegovelazquezselfportrait1-250x300.jpg?resize=501%2C601)
ディエゴ・ベラスケスは
スペインバロック絵画で最も有名な画家です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/velazquez.meninas1-263x300.jpg?resize=423%2C483)
特に代表作の「ラス・メニーナス(女官たち)」
は「絵画の神学」と評されました。
(当時のヨーロッパで神学は最高の学問でした)
また、「近代絵画の父」と呼ばれた
エドゥワール・マネもベラスケスを
絶賛しています。
「ラス・メニーナス(女官たち)」は
同じスペインの天才画家ピカソも
模写していたりします。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/img_11-300x219.jpg?resize=553%2C404)
また20世紀フランスの有名な哲学者
ミシェル・フーコーも著書『監獄の誕生』
(←難しすぎて読めませんでした笑)で
「ラス・メニーナス(女官たち)」を
西洋絵画の代表としてとりあげています。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/sebiria111-225x300.jpg?resize=381%2C508)
ベラスケスは時代を超えて
大きな影響を与えているんですね。
昔、絵の先生に
「すごい画家ってどんな画家ですか?」
と聞いたことがあります。
その先生は
「より多くの人に影響を与えた画家だと思う」
と答えてくれました。
ベラスケスはそんな意味でも
とてもすごい画家と言えますね。
ヨハネス・フェルメール
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/Cropped_version_of_Jan_Vermeer_van_Delft_0021-216x300.jpg?resize=353%2C490)
サンチェス・コタンやベラスケスが活躍した
スペインバロックの黄金時代の少し後
17世紀にオランダ絵画は
黄金時代をむかえます。
(16~17世紀は油絵の技術が成熟し、
ヨーロッパ中に画家が溢れた、最も
職業画家が多い時代であったようです。)
そんな時代のオランダで
ヨハネス・フェルメールは活躍しました。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/leonardo-vermeer1-254x300.jpg?resize=388%2C458)
フェルメールはカメラオブスキュラという
カメラの原型を駆使しリアルな光を描きました。
カメラの命は何といってもレンズです。
当時のオランダは毛織物産業で栄え
手先の器用な職人が多くいたようです。
レンズを磨く高い技術を持った職人の多く
いたオランダでカメラオブスキュラは
生まれたんですね。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/viewdelft1-300x248.jpg?resize=575%2C475)
フェルメールが良く用いたブルーも
ウルトラマリンという
中東地域でしかとれなかったんです。
ウルトラマリンは「海を越えてやってきた」
という意味なんです。
当時のオランダは海洋貿易で栄え
世界中から物品が入ってきていました。
ウルトラマリンも中東との交易で
仕入れていたんですね。
このようにフェルメールの緻密な絵画は
当時のオランダの国力に
支えられたものだったようですね。
ヤン・ダフィス・デ・ヘーム
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/440px-Jan_Davidsz._de_Heem_Self-portrait_1630-16501-226x300.jpg?resize=301%2C400)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/6ae0172fdb10c35a84e28094822ee2991-220x300.jpg?resize=411%2C560)
400年ほど前のオランダには
このような花の静物画家が数多くいました。
当時のオランダでは海洋貿易で成功した
裕福な庶民が「飾りやすい絵画」
を買い求めました。
(それまでの絵画は十字架にかけられ苦しむ
キリスト像など、教示的で庶民を
戒めるようなものが多かったんです。)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/fff-300x163.jpg?resize=655%2C356)
そのため、この時代のオランダ絵画は
綺麗で大きすぎないという特徴があります。
(今の日本のアートマーケットの状況と
似ているかもしれません。)
ヤン・ダフィス・デ・ヘームはその中でも
特に評価の高い画家です。
多くの画家が全体に茶色がかった絵を描いた
のに対し、ヘームは豊富な色彩を破綻なく
構成し、緻密にモチーフを描きました。
ヤン・ダフィス・デ・ヘームは親子で
画家をやっており
子供のコルネリス・デ・ヘーム
の作品は上野の国立西洋美術館で見られます。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/thBZ8JB7AR.jpg?resize=559%2C355)
ヤン・ダフィス・デ・ヘームは
私が最も影響を受けた画家の一人で
修行時代に模写もしました。
レンブラント・ファン・レイン
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/th2H8B870R.jpg?resize=417%2C512)
レンブラント・ファン・レインは
フェルメールとともにオランダバロック
を代表する画家です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/des_11-216x300.jpg?resize=419%2C582)
レンブラントの絵画の特徴は
何といってもインパストです。
インパストとは、
明部の盛り上げ表現、厚塗りです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/De-Nachtwacht-Gerrit-Lundens-1-tot138-m1-300x218.jpg?resize=628%2C456)
レンブラント以前の画家は
インパストを用いませんでした。
実はレンブラント以前の時代
油絵の具はサラッサラでした。
今のように、固練りのペーストではなく
トロッとした状態だったんですね。
レンブラントが活躍したころ
絵の具を固くするための顔料である
体質顔料がうまれました。
体質顔料はそれ自体は発色せず
絵の具を固くする粉です。
(アルミナホワイトなどが有名です)
レンブラントのインパストも
印象派の筆触分割もゴッホのタッチも
体質顔料のおかげなんですね。
また、数年前にはレンブラントの絵画技法を
学習したAIが発表されました。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/rembrandt_features-300x222.jpg?resize=592%2C438)
グーグルとオランダの研究所の合同開発らしく
レンブラントの「新作」↓が
400年ぶりにうまれ話題になったようです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/Next-Rembrandt1-233x300.jpg?resize=454%2C585)
画家としては脅威でしかないです。
シンギュラリティ怖いです。
ドミニク・アングル
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/img31-237x300.jpg?resize=348%2C441)
ドミニク・アングルは200年ほど前の
フランスで活躍した画家です。
ナポレオンの肖像画を描いたことでも有名な
アングルは線描で人物を描くのが得意でした。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/A5166_I11-185x300.jpg?resize=355%2C576)
この時代のフランスでは、古代ギリシャ
ローマの遺跡(ポンペイやへラクレネウム)
が多く発掘されました。
これをきっかけにイタリアルネサンス期
のような古典ブームがまたやってきたわけです。
そんなわけで、アングルも古代ギリシャ、
ローマやルネサンス様式の
大ファンだったようです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/176311401-241x300.jpg?resize=413%2C514)
アングルはギリシャ神話のワンシーン↑や
ラファエロのアトリエ↓をモチーフに
絵を描いています。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/th0CLSCYZL-244x300.jpg?resize=412%2C507)
アングルだけでなく、ナポレオンもまた
古代好きだったようです。
エジプト遠征のときにも
ロゼッタストーンを持ち帰り、
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/th-225x300.jpg?resize=352%2C469)
身の回りのデザインもアンピール様式という
古典古代風のものに統一し
威厳を保とうとしたようです。
後に20世紀にヒトラーも古典古代風の建築で
威厳を保とうとしますが
古典主義は権力者のプロパガンダに
よく用いられるようです。
ナポレオンがアングルに肖像画を描かせた
のも彼が新古典主義の画家だったから
でしょうね。
ウィリアム・アドルフ・ブグロー
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/William-Adolphe_Bouguereau_1825-1905_-_Self-Portrait_Presented_To_M._Sage_18861-249x300.jpg?resize=389%2C469)
ブグローは
19世紀フランスアカデミズム絵画の画家です。
この頃、フランスでは
印象派、ポスト印象派、キュビスム
が流行します。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/157408871-300x247.jpg?resize=508%2C418)
それでブグローの絵ような神話のワンシーン
を緻密に描くようなアカデミズムは
退潮します。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/William-Adolphe_Bouguereau_1825-1905_-_The_Birth_of_Venus_18791-212x300.jpg?resize=506%2C716)
印象派が人気の日本ではモネやルノワールの
陰に隠れ、ややマイナーですが
絵を描く人にはファンも多いんですよ
ブグローの絵は可憐で上品なものが多いです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/William_Adolphe_Bouguereau_-_Little_Girl_-_Google_Art_Project1-244x300.jpg?resize=494%2C607)
この可愛い作品は上野の国立西洋美術館
でも見られます。
アンドリュー・ワイエス
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/cfcff4a91-201x300.jpg?resize=353%2C527)
アンドリュー・ワイエスは
20世紀アメリカで活躍した画家です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/ワイエス・海からの風1-300x200.jpg?resize=476%2C317)
アメリカの田舎のをアメリカ人の原風景
として描き、日本でも人気の高い作品を
多く作っています。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/2747204435_ed2c2ed2e4_o1-300x225.jpg?resize=477%2C358)
ニューヨーク近代美術館(moma)にも
コレクションされており
名実ともに優れた画家といえます。
決して豊かでない人々や、当時差別を
受けていた黒人などをモデルにした作品も
多く、ヘイトスピーチが問題となる今こそ
見るべき作品かもしれません。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/Alvaro_and_Christina_for_Web972x7721-300x238.jpg?resize=493%2C391)
ワイエスは水彩、テンペラ、鉛筆の作品
が主で、優れた質感の描写、光の表現が
特徴です。
鉛筆によるドローイング作品も名作が多く
絵を学ぶ人にとっても注目の画家のひとりです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/andrewWyeth-SpringFed-2-large1-300x242.jpg?resize=589%2C475)
アントニオ・ロペス
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/antonio_lopez1.jpg?resize=335%2C425)
アントニオ・ロペスは20世紀スペインを
代表する写実画家の一人です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/51xCPvAxoOL1-300x263.jpg?resize=419%2C367)
先ほど紹介した、サンチェス・コタンや
ベラスケスなどの伝統を受け継ぐ
スペインリアリズムの画家で
日本でも個展が開催されました。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/7510.Gran_2D00_Via1-287x300.jpg?resize=415%2C434)
ワイエス同様、鉛筆デッサンの作品も
傑作が多く、絵を学ぶ人にとっても
注目の画家です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/712_Lopez-Garcia2274721-300x260.jpg?resize=480%2C416)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/9f2db777f8b15335aa1c01d1fcdee7b81-300x234.jpg?resize=517%2C403)
鉛筆で描いたとは思えない繊細さと
劇的な光の表現が
とてもスペインらしい作品ですね。
森本草介
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/sousuke_morimoto_photo_up-278x3001-278x300.jpg?resize=444%2C479)
これまで、欧米の写実絵画を紹介してきました。
写実絵画の傑作は門外不出のものも多いため
日本で見られない絵も多いですね。
そこで、ここからは、日本でも見られる
現代日本の写実画家を紹介します。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/img_morimoto_031-300x262.jpg?resize=464%2C405)
森本草介は現代日本の写実絵画の大家で
ファンも多くとても有名な画家です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/e0211636_193657421-290x300.jpg?resize=461%2C477)
セピア色の空間はとても優しく、繊細で
日本人らしい洋画家といえそうです。
青木敏郎
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/20121213194307_104024851-300x225.jpg?resize=408%2C306)
青木敏郎は私が最も影響を受けた
画家の一人です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/011-300x221.jpg?resize=443%2C326)
これまで、紹介したフェルメールや
ヤン・ダフィス・デ・ヘームなどの
17世紀オランダ絵画の系譜を感じる作品を
描いています。(実際、フェルメール作品を
模写しにオランダへ出向いたそうです)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/im_event1101015_11-214x300.jpg?resize=403%2C565)
緻密なグラデーション、光、質感表現が
特徴で、オランダ絵画のような
空気感を感じます。
磯江毅
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/t02200329_08001195132981212061-202x300.jpg?resize=345%2C512)
磯江毅はサンチェス・コタンやロペスなどの
スペインリアリズムの伝統に強く
影響を受けた画家です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/201209161717471-214x300.jpg?resize=372%2C521)
モチーフの設定もサンチェス・コタン
のようにボデゴン(厨房画)的です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/c281d11e3247c77d632f6b0158a3accc1-300x233.jpg?resize=442%2C343)
磯江毅の作品はスペインバロック絵画
のような厳かで、神秘的な魅力を
持っています。
(実際スペインで絵画を学んだようです)
森本草介、青木敏郎、磯江毅の名作は
ホキ美術館で見ることができます。
是非本物を見たいですね!
まとめ
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/art-materials-1850856_1920-300x200.jpg?resize=515%2C343)
今回はルネサンスから現代までの
写実絵画の巨匠を時系列で紹介しました。
お気に入りの画家は見つかりましたか?
それではまた!
↓西洋美術史についてはコチラ↓
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/06/画家と美術史-300x176.jpg?resize=725%2C422)