[ロマン主義]ターナーやドラクロワなどロマン主義の有名絵画作品を解説

どうも、寒い時期は本を買い込んで、
籠って読書がしたい黒沼です。

最近また何冊かアートの本を
仕入れたので、面白いものがあれば、
書評記事
で、また紹介しようと思います!

 

最近は続けて、西洋美術史シリーズ
を書いています。

美大に通う私が美術史の授業、教授の話、
本で手に入れた美術史情報をアップ
していくので、チェックしてみてくださいね!

 

今回はロマン主義の美術について解説します!

この時代は音楽の黄金時代でモーツァルトや
ベートーヴェン、ショパンなど

スーパースターぞろいで選曲に迷いましたが、
これにしました。

 

当時の音楽とともにお楽しみください。

 

ロマン主義の有名な絵画作品の特徴

 

軽薄すぎたロココ様式の反動として、
理知的な新古典主義が登場しました。

今度は理知的な新古典主義への反動
として、感覚重視のロマン主義が登場します。

こんな感じで、文化は前の時代への反発
から生まれるんですね~

 

さて、今回取り上げるロマン主義は
「愛と苦悩」をメインテーマにしていました。

ロマンス=恋愛なのは、この時代に
書かれた小説に恋愛モノが
多かったからのようです。

 

絵画に関しても、当時の文学同様、
非常に感覚的、激動的なものが多いです。

新古典主義の美術は古代ギリシャローマ
を唯一の美の基準とし、神話のワンシーンを
モチーフにしていました。

 

これに対し、ロマン主義の画家は
美の基準は多様だ。人の数だけある
と主張したんですね。

そのため、モチーフには神話よりも
感情移入しやすい、当時の事件
小説が選ばれました。

 

また、ラブロマンスがそうであるように、
ロマン主義の絵画にも、

現実逃避的な性格がありました。

 

このため、異国の風景、オリエンタルなもの
(ヨーロッパから見て東にある国全般)
への憧憬もモチーフになりました。

(このロマン主義の現実逃避的側面は
後のリアリズムで批判されます。)

 

フランスのロマン主義の画家、絵画作品

 

 

ジェリコーもロマン主義の画家

ジェリコーはロマン主義
初めて打ち出した画家
と考えられています。

1819年にジェリコーは
「メデュース号の筏」
という絵画をサロンに発表します。

この絵画はとても斬新なものでした。

何が斬新だったかというと、
当時起きた実際の事件

描いたものだったという点です。

フランスの軍艦が沈没し、
いかだで、漂流した生存者の

生々しいエピソードをもとに
描かれました。

さらにすごいのが、この作品を
描くための習作です。↓


すごい迫力ですね~

ジェリコーは他にも、
馬の画家としても有名です。

後に動画撮影技術が発明されたとき、
ジェリコーの絵のように馬の足は
動かないことがわかり、
話題になったようです。

ドラクロワもロマン主義の画家

ドラクロワはロマン主義の
代表のような画家です。

ドラクロワはヴェネツィア派ルーベンス
の絵画を参考に、荒々しい筆のタッチ、
激しい色彩の絵画を目指しました。

ドラクロワの作品は当時のサロンで
絶賛と非難の両極の評価を受けました。

 

それだけ、衝撃的で存在感
のある画家だったんですね。

ドラクロワは異国の風景当時の事件
小説のワンシーンなど、

まさにロマン主義らしい
テーマの絵画を描いています。

 

「アルジェの女」には黒人女性が
描かれています。

異国趣味を感じる作品ですね。

有名な「民衆を導く自由の女神」
は当時の事件、7月革命がモチーフです。

「オフィーリアの死」
当時大流行したシェイクスピアの

「ハムレット」のワンシーンです。

スペインのロマン主義の画家、絵画作品

スペインのロマン主義の
画家で最も有名なのはゴヤです。

 

しかし、ゴヤはまさに波乱万丈の人生で、

ロココ風肖像画家

ネオ・バロック風の宮廷画家

ロマン主義的な「黒い絵」の時代

などなど、作風を目まぐるしく
変えていった画家でした。


↑ロココ風の優雅な肖像画


↑ベラスケスやレンブラントの様式を復活させたネオ・バロック様式

↑聴覚を失ってからは、内面を
吐露するようなロマン主義的な
「黒い絵」を描きます。

イギリス、ドイツのロマン主義の画家、絵画作品

 

ロマン主義の時代、イギリスとドイツ
ではフランスとは異なる流れが生まれました。

 

イギリスのロマン主義の画家

ターナー

風景画で有名なターナーは
この時代の画家です。

人間は自然の一部だ
という感性を持つ東洋人とは対照的に、

ヨーロッパでは古くから

自然は、恐ろしく、
征服すべきものでした。

そのため、風景が絵画の主役
になることはなく、

あくまで人物を引き立てる
背景部分でした。

 

ロマン主義のターナー以降、
風景が絵画の主役になる

風景画というジャンル
がうまれます。

ターナーの描く風景は決して
穏やかではない、恐ろしくも
息をのんで見とれてしまうものでした。

この、恐怖と感動が共存する
「崇高さ」というテーマは
ロマン主義メインテーマのひとつなんですね。

 

カンスタブル

この頃のイギリスは他国に先んじて
産業革命を経験し、近代的な都市
が生まれ、急速に工業化していました。

そんな中、カンスタブルは
自然の残る田舎に残り、

ロマンティックなうっとり
するような風景画を描きました。

ブレイク

先ほどのドラクロワの「オフィーリアの死」
のようにロマン主義の絵画にはよく、

文学作品をテーマに
したものが多くあります。

ブレイクは挿絵画家として、
多くの文学作品をビジュアル化しました。

 

詩人でもあったブレイクの
描く絵は霊感を感じるような
神秘的なものが多いですね。

フュースリ

フュースリもブレイク同様、
神秘的なモチーフを描きましたが、

彼はもっぱら夢をテーマに描きました。

夢の中のような絵画ならではの
幻想的な世界を描いています。

 

ドイツのロマン主義の画家

フリードリヒ

フリードリヒの描く
風景画はまさに
「崇高さ」のビジュアル化でした。

それでいて、ターナーのような
激しさはなく、

まさに「思想のドイツ」的な
瞑想的な作品を描いています。

ルンゲ

ルンゲもドイツ人らしい、
幻想的な風景画を描いています。

フリードリヒの作品以上に
スピリチュアルな雰囲気をもつ、
作品ですね。

 

ロマン主義の絵画作品の特徴まとめ

今回はロマン主義
ついて取り上げました。

ロマン主義は伝統的な絵画の形式
をとりつつ、

画家の内面世界が見えるような
絵画がたくさんあって、

見ていて飽きませんね~

 

作品=作家個人の表現
という図式が出来上がったのも
この頃なんです。

 

ロマン主義の特徴をまとめると

・同時代の事件をモチーフに描いた

・異国や小説、夢など、幻想的なテーマが好まれた

・作家個人の表現が現れはじめた

という感じですね。

 

次回はレアリスムについて紹介します。
それでは。

↓西洋美術史についてはコチラ↓

 

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