紅葉の有名な日本絵画をプロの画家が解説

こんにちは!画家の黒沼です。

今回は紅葉の絵画について
解説していきます。

紅葉の絵画って結構売れるんですよ。

日本で一番有名な紅葉の絵画を
見に行った

私の京都旅行記も書いていきます。

画家の皆さんの役に立つ情報
盛りだくさんなので
是非チェックしてみてください。

 

紅葉の有名な絵画といえば

紅葉の絵画といえば、この
長谷川等伯の「楓図」だと思います。

 

 

 

普段私は、日本の花や草木と
箔を使って絵を描いているため

一度はこの「楓図」の実物を
みたいと思っていました。

 

「楓図」は桃山時代の絵師、
長谷川等伯の襖絵で

現在は京都の智積院に
収められています。

ヒジョーーーに残念ながら、
「楓図」が収められた部屋は
撮影禁止だったので

ここには展示の様子を
載せられないのですが

実物はかなりアンティークな印象でした。

↑この写真ほど、楓の部分の色は
ハッキリしておらず、

金箔もかなりさびれて、
渋い暗めの風合いになっていました。

正直申し訳上げて、写真の方が
色や質感は良いなと
思ってしまいました。

しかし!

ホンモノにはホンモノの迫力
というものがありました。

それはズバリ、サイズです。

「楓図」は襖絵なので、部屋の壁を
丸ごと絵にしたようなスケール感なのです。

 

また、「楓図」の展示スペースには
「桜図」や「秋草図」など、
様々な季節の巨大な障壁画がありました。

 

長谷川等伯だけでなく、若くして
亡くなった息子の久蔵なども含む、

長谷川一門の絵を所蔵した
部屋だったようです。

その部屋の中はどこを見渡しても
巨大な障壁画で埋め尽くされている
空間なのです。

何枚もの障壁画のサイズ感、没入感に
浸っていた私はその部屋に何十分もいました。

(来てはいなくなる他の
観光客を何組も見送りました笑)

智積院の石庭

「楓図」「桜図」「秋草図」の迫力で、
しみじみとした物思いにふけっていた私は
そのまま智積院の石庭に行きました。

ここでまったり休憩している
観光客も多く非常に和みました。

この部屋には「楓図」の完成当時の
再現レプリカが展示されていました。

かなり鮮やかでポップな
色使いだなぁと思いましたね。

そしてこの時ふと思ったのですが

〇長谷川等伯が当時描いた「楓図」
〇私がネットで検索しイメージした「楓図」
〇実際に2019年に見た「楓図」の実物
〇実物を見た後に思いだす「楓図」のイメージ

これらは全て違う!

ということです。

今の方が完成当時にはなかった
アンティークな魅力がありますし

ネット上の画像は実物をより良く
見せるために、最高の環境で撮影され、
「魅力が拡張」されています。

そしてこれらの画像全てを見終わった
人の脳内にある

「楓図」のイメージは
見る前とは違うわけです。

 

ずーーーっと憧れていた
絵の実物を見た結果、

ちょっと期待ハズレだった部分も
期待を上回る部分もありで

このような複雑な奥深い
「絵画鑑賞」の本質のような物を
垣間見た気がしました。

 

紅葉の絵画は売れやすい?

実はこの時私が京都に来たのは
観光目的ではなく、京都の百貨店で
展示を控えていたからでした。

 

私は百貨店での展示では
搬入の日から会場にいることが多いので

少し早めに現地入りして観光を楽しむ
みたいなことをやるわけです。

ちなみにこの時の展示でも、
紅葉を描いた絵が売れました。

これまでに描いた紅葉の絵画は全て
すぐに売れていくので紅葉の絵画は
かなりの売れ筋なのかもしれません。

京都観光おまけ

この時は智積院の他にもせっかく
京都に来たので、いろいろな場所を
巡って観光を満喫しました。

修学旅行の時以来の清水寺に来たのに、
なんと舞台は工事中でした。
下調べが甘かったです笑

京都らしいものを食べたい!と思って
ブラブラ歩いていたのですが、
如何せん、京料理は高い!

(その点大阪らしいものは
お安く頂けますね笑)

そんな京都ですが、「にしんそば」
という素晴らしいグルメがありました。
美味しかったのでオススメです。

紅葉の絵画いろいろ

紅葉の絵画の記事を書こう!
そう思い立った時、正直困りました。

なぜなら、紅葉の絵画を
長谷川等伯の「楓図」
くらいしか思い浮かば
なかったからです。

しかし調べてみると意外と
日本には紅葉の絵画がありましたね。

 

源氏物語「紅葉賀」

こちらは源氏物語の五十四帖の巻の内、
第7帖「紅葉の賀」光源氏18歳の時の
話を描いた絵のようです。

歌川国貞「紅葉賀」

こちらは歌川国貞の浮世絵で↑の作品と同様、

源氏物語の五十四帖の巻の内、第7帖
「紅葉の賀」光源氏18歳の時の話
を描いた絵のようです。

昔の日本では紅葉のモチーフとして
代表的なもののひとつに源氏物語の
「紅葉賀」があったんですね。

 

歌川広重 名所江戸百景 真間の紅葉手古那の社継はし

こちらは歌川広重の名所江戸百景 
真間の紅葉手古那の社継はし

という浮世絵ですね。

こちらに描かれている真間というのは
現在の千葉県の市川市にあたるようで

紅葉の名所である弘法寺が描かれています。
奥の山々は房総半島の山々ですね。

紅葉の絵は花札にも

こちらは絵画ではないですが、
花札の絵にも紅葉は描かれていますね。

花札は1年の12の月をそれぞれ
象徴するモチーフが描かれていますが

10月は紅葉が描かれています。

ちなみにこの10月の札の鹿が
そっぽを向いていることから

「シカト:鹿十(とお)」
という言葉が生まれたんだそうです。

紅葉の絵画の描き方は簡単?

紅葉の絵画は正直申し上げて
割と描くのが簡単です。

紅葉の葉っぱはシルエット
が特徴的ですし

表面の色味を追いかけていれば
リアルに描けてしまいます。

空間も立体感も
さほどいらないわけです。

紅葉の絵画は色味と構図だけで勝負

紅葉の絵画は逆に勝負できる要素が
少ないモチーフとも言えます。

立体感や空間ではなく

純粋に色と形を構成する力で
勝負が決まるわけです。

こういったモチーフは抽象画を
描くようなセンスが求められる
と言えるでしょう。

 

紅葉の絵画を描くコツ

紅葉の絵画を描くコツを
解説していきます。

立体感や空間をさほど
描かなくても良いからと言って

ただ、真っ赤な色を紅葉の
シルエットに塗り絵のように
塗っていけば良いわけではありません。

 

基本的には赤い色を塗って
いくわけですが、以下のように

「色相(色み)」に幅を持たせて
描くのがコツです。

〇オレンジ寄りの赤(朱色のような色)
〇真っ赤
〇紫色寄りの赤(赤紫色のような色)

 

例えばこちらの作品は背景の部分が金色
(ややオレンジ寄りの黄色)の背景なので

できるだけ、背景の色にマッチするように

黄色寄りの赤(朱色のような色)
これを多めに使って描いています。

つまり全体的にオレンジ寄りの
赤で描いているわけです。

こちらの作品は紅葉豆腐を
描いた作品なんですが

白い台と皿の部分は鉛筆だけで描き、
紅葉の部分は水彩で描いています。

鉛筆のモノトーンの世界と
紅葉の色のついた世界が
マッチするように

紅葉の部分もやや淡め(彩度低め)
で描いています。

 

彩度が落ちるとどうしても
画面の強さが落ちるので

〇細かく線で描写
〇オレンジ、赤、赤紫と
うっすら色味を変えていく

といったような工夫をして
主役部分の紅葉を描いてみました。

ちなみにこの紅葉豆腐の絵は
展示販売目的で描いたわけではなく

美大に通っていた頃、
東洋美術史の授業の課題で制作しました。

(美大は座学系の授業も作品提出が
あったりするので面白かったですね。)

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