どうも 絵画をたしなむ
を運営する画家の黒沼です。
私は普段はギャラリーや百貨店での
企画展で絵画を展示、販売しています。
今回からは私がプロの画家として
活動を続ける中で、学んだ
画家として生きていくための、
マインドやテクニックなどを
書いていこうと思います。
リピーターを増やす方法
企画展を実現する方法
展示に出す絵の枚数とサイズ
購入を勧めるクロージング術
目に留まるDMの作り方
お客様を思いやる細やかな気遣いアフターフォロー
画家としてのビジネスチャンスをつかむテクニック
売り上げ実績を安定させるノウハウ
地域ごとの絵の好み
絵を売りやすいタイミング
人が集まるワークショップの作り方
などなどの内容を
数回に分けて紹介していきます。
私は本当に不器用で無力な人間
なんです。
そんな私がプロの画家になった方法
について惜しみなく
書いていこうと思います。
目次
絵を売るのが難しい理由
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/artists-227832_1920-300x199.jpg?resize=595%2C395)
プロの画家になる方法について
これから書いていくわけですが
そもそもなぜ、
プロの画家には
なれないんでしょうか
理由はいろいろありますが、最大の理由は
「絵画は生活必需品
ではないから」
でしょう。
絵画は生活を豊かにしてくれることは
間違いありません。
実際、イタリアなどの絵画鑑賞が
根付いている国では
絵は飾って当たり前のようです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/royal-interior-1455805_1920-300x169.jpg?resize=586%2C330)
イタリアでは部屋を借りる時、
一緒に家具も借りるようですが
「ソファ要る?
テレビ要る? 絵要る?」
みたいなことを聞かれるようです。
それではなぜ
日本では絵画鑑賞の
習慣がないのでしょうか?
私は長い間これが疑問でした。
何人もの美大の教授や先輩作家、
メンターにこれを質問してみたところ
「日本は鑑賞教育が
未熟だからだ」
「床の間という
セルフギャラリーを
持った日本家屋が
消えたからだ」
という2つの答えが得られました。
確かに欧米では幼少期から
美術鑑賞の教育をしているようです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/image-300x169.jpg?resize=653%2C368)
NYを訪ねた際
ニューヨーク近代美術館(MOMA)では、
何組もの小中学生のクラスが
名画の前で授業を受けていました。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/japanese-2667883_1920-300x184.jpg?resize=654%2C401)
また、日本家屋の話も
納得のいくものでした。
私は中学、高校時代に
茶道をやっていました。
茶室には床の間があり、毎月
季節の絵がかけ替えられ、
それを見るのが楽しみになっていました。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/thCUHRFQQS-300x202.jpg?resize=548%2C369)
それに江戸時代には浮世絵の
多色刷り版画の普及により、
庶民も絵を楽しむ文化
があったはずです。
一般庶民レベルでは日本の美術鑑賞は
うまく近代化できていないようです。
(江戸末期で躓いている)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/000781381-200x300.jpg?resize=362%2C543)
その証拠に、私のいるアートマーケットの
売れ筋は花鳥風月+美人画です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/09/kakitsubata1-300x128.jpg?resize=499%2C213)
江戸時代の好みと似ていませんか?
このように、現代の日本においては、
絵を飾る動機も機会も
なくなってしまっているようです。
そして、これが
絵を売るのが難しい理由
といえそうです。
現代のアーティストと昔のアーティストの違い
これまで、絵を売るのは難しい
ということをお話しました。
しかし、現代においては、そもそも簡単に
物が売れないようです。
世界経済がうまくいっておらず、
誰もかれも、物を買わないのです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/notes-514998_1920-300x197.jpg?resize=583%2C383)
そんなわけで、どんな業界でも、
皆、物を売るために
全力で試行錯誤、創意工夫
しているようです。
当然「売れなくてもいい」と
言っていては絶対に売れません。
売るものが消しゴムでも
たぶん売れません。
「絵は売り物ではない」
「売り絵は良くない」
そんな意見を聞くことがあります。
アートの最大の目的が
売れることではない
ということはよくわかります。
私も、お金が欲しいなら、
絵なんて売りづらいもので
生きていこうと思いません。
アートが値段に
換算できない無限の価値、
尊厳をもったものである
と私も思っています。
ただ、であるからこそ
それを生み出すアーティストが特別、
お金の不安に悩まされる
のは不公平だと思うわけです。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/money-372787_1920-300x169.jpg?resize=602%2C339)
資本主義の支配する現代
において、本当に優れた物は、
お金を払ってでも買い求められます。
「売り絵」というのは、売り物にすら
ならない、誰も求めない絵
しか描けない人がでっち上げた概念
だと私には思えます。
かつて、絵が勝手に売れていく
時代がありました。
バブル崩壊前の好景気に沸いた
1970~1980年代
ジュリアン・シュナーベルなどの
ニューペインティングの作家が
もてはやされた時代です。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2017/10/julian-schnabel1-266x300.jpg?resize=672%2C758)
誰もが消費に積極的で、彼らの巨大な
絵画は高額にもかかわらず
売れていました。
バブル崩壊の後に生まれた世代の
私にとっては全く実感に乏しい話ですが
「絵は勝手に売れていた」んですね。
現代のアーティストになるには
また、最近で言えば2007年頃まで、
村上隆ら多くの現代アート作家が
成功を収めていました。
現代アートのコレクションブームを予見し、
この頃『アートコレクター』
は創刊されたそうです。
しかし、ご存知の通り、2008年に
リーマン・ショックが起こり
ブームは一気に収束します。
そんな絵が売れない時代を生きる画家には
やはり
マネジメントのノウハウが
必要です。
現代はアーティストになるには最高の時代?
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2019/02/iphone6plus-538898_12801.jpg?resize=728%2C485&ssl=1)
「収入が安定しないフリーランスになるのは
怖いからとりあえず、就職して空いた時間に
作家活動をしよう。」
一昔前までの、画家を目指す美大生には、
この選択肢しかありませんでした。
しかし、現代はアーティストにとって、
(フリーランスにとって)
これまでで最も活動しやすい時代
だと言われています。
Googleの検索エンジンのおかげで
誰もが、あらゆる情報を送受信
できるようになり
iPhoneが普及したおかげ、ほとんど
の人が常時インターネット接続し、
いつどこにいても情報を送受信
できるようになりました。
facebook広告のおかげで、無名の
個人が企業に負けない効率で
公告集客できるようになり
Amazonのおかげで、オンライン
で、お金を払うことが当たり前に
なりました。
この環境はここ数年で完成しましたが
これは、ファンビジネスであり
個人事業主である、現代の画家にとって
この上ない追い風です。
現代のアーティストになるにはオンラインのスキルは必須
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2019/04/monitor-1307227_960_7201.jpg?resize=728%2C513&ssl=1)
実際私もこの恩恵にあずかり
「濃いファン」の方を
展覧会に集客できたり
オンライン上で不労所得を
築いたりできています。
画家を目指し、作家活動をつづける
多くの画家とこれまで、交流して
きましたが
彼らが共通して抱える悩みが
時間とお金の不安でした。
時代にあったオンラインのスキル
を駆使すれば、これらの悩みから
解放されて
制作に打ち込むことが
できるのです。
現代アーティストになるにはこの本を読め
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2019/04/books-1245690_12802.jpg?resize=728%2C485&ssl=1)
最後に現代アーティストを目指す方
におすすめの本を紹介していきます。
どれも役立つ本ばかりなので、
是非気になったものを
読んでみてくださいね。
現代アーティストになるには基礎を学ぼう
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2019/04/books-1163695_960_7201.jpg?resize=728%2C485&ssl=1)
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