100均ダイソーのアクリル絵の具、キャンバスはヤバイ!

こんにちは画家の黒沼です。

今回は100均の絵の具を使うと怒られる!?
というテーマでお話していこうと思います。

100円ショップの画材を
使うと起こる悲劇や

100円ショップで買うべき画材、
買ってはいけない画材について

紹介していくので
是非最後までチェックしてみてください。

目次

100均ダイソーの絵の具は一見スゴい

皆さんは100円ショップの
画材コーナーに行ったことは
あるでしょうか?

絵の具やスケッチブック、
クレヨンや色鉛筆、

パレットやイーゼル、
デッサン人形など

本当にいろんななグッズが売っていて、

私も始めてみた時は
かなりワクワクしました。

 

100円ショップで売っている
絵の具や、クレヨン、色鉛筆は

非常に安いのに発色も鮮やかで

これ100円で買えるのか!
スゴイなと思う方も多いでしょう。

画材屋さんに売っている、

普通の絵の具とぱっと見、
ほぼ変わらないレベルの発色の
絵の具やクレヨンもあり、

画材にこだわりのない画家さんは
100円ショップの絵の具でいいじゃん
と思うかもしれません。

 

100均ダイソーの絵の具を使うと起こる悲劇

さて、今回は100円ショップで売っている
安い画材を使うと起こる

悲劇について解説していきます。

そして、100円ショップで売っている
安い画材が

なぜこんなに発色が良いのか?
そのカラクリも紹介していきます。

このカラクリがわかったら、

きっと画家の皆さんは、
普通の画材屋で売っている
絵の具を買って使ったほうが良い

ということに気づくと思います。

 

結論から言いますが、
100円ショップで売っている
安い画材は、

色あせます。

描き終わった後は、非常に
鮮やかでキレイな色をしていても

時間とともに変色したり、
色によっては透明になって
消えてしまったりするわけです。

 

100均ダイソーの絵の具で描いた絵は売れない

今回のテーマは
100均の絵の具を使うと怒られる!?
でした。

もうお気づきの方も
いるかもしれませんが

100円ショップで売っている
安い画材で描いた絵が、
もし売れてしまったら

その絵はお客様の下で、
変色し劣化していきます。

描き終わって、展示している時は
キレイな状態なのに、

お客様の家で飾っていると、
色褪せていき、

買った時とは違う
見た目になってしまうのです。

 

これはお客様からみれば、
納得いかないですよね。

その画家にクレームが
入るかもしれません。

 

100均ダイソーの絵の具はイベント向き

もちろん、販売する予定のない、
趣味で描く絵を描いたり

文化祭や1日ワークショップなんかで
使う、絵の具やクレヨンを用意する場合

100円ショップで売っている
安い画材でも全く問題ないでしょう。

しかし、お客様の元で、長く飾って
もらえる絵を描きたいなら、

100円ショップで売っている
安い画材は使わないほうが良いでしょう。

 

youtuberは100均画材
いっぱいやってるけど…

YouTubeではいろんな画家さんが1
00円ショップで売っている安い画材で

絵を描く動画をアップしていますが

これはあくまでも、その場限りで
趣味で楽しむために描く絵
にのみ役に立つのです。

長持ちしてほしい絵には

100円ショップで売っている
安い画材は使わないほうが良いわけです。

 

100均ダイソーの絵の具の仕組み

さてここからは100円ショップで
売っている安い画材が
すぐダメになる理由を解説していきます。

美大で学ぶような専門的な

絵の具の仕組みが
わかるようになるでしょう。

基本的に絵の具は
このような仕組みでできています。

顔料+媒材です。

色の元になる顔料に、のりの成分、
つまり接着剤の役割を持つ媒材が
混ぜられたものが絵の具なのです。

 

顔料に乾性油という油を混ぜれば
油絵具ができますし

 

顔料にアクリル樹脂を混ぜれば
アクリル絵の具ができます

 

顔料にアラビアゴムという
樹脂を混ぜると
水彩絵の具ができます。

 

顔料に混ぜる媒材の種類次第で
いろんな種類の絵の具ができるわけです。

さて、普通の絵の具はこのように、
顔料に媒材を混ぜて作っています。

 

しかし、100円ショップで
売っている安い画材は違うのです。

100円ショップで売っている安い画材は

染料+体質顔料+媒材

でできています。

これが安さと鮮やかさの
カラクリなのです。

染料とは、分かりやすく
言えばインクです。

プリンターに入れておく、
インクリボンの中身と
同じようなものです。

そして、体質顔料とは、絵の具を
カサ増ししたり、固くしたりする顔料で

それ自体は発色しない、安い顔料です。

少ない量で鮮やかな発色をする、
染料にカサ増し用の体質顔料を加えて、
媒材と混ぜた

なんちゃって絵の具が

100円ショップで売っている
安い画材の正体なのです。

 

100均ダイソーの絵の具は色あせやすい

これの何がマズイかといえば、
染料は簡単に色褪せるということです。

家のプリンターで印刷したカラーコピー
の画像をずっと明るい場所に貼って置いたら

すぐに色褪せると思います。
これはイメージできますよね。

100円ショップで売っている
安い画材で描いた絵でも

全く同じことが起きるわけです。

 

なので、100円ショップで売っている
安い画材で描いた絵を売ってしまうと

お客様の手元であっという間に色あせてしまう

そんなリスクがあるわけですね。

一方、画材屋さんで売っている
普通の絵の具では
こういったトラブルは起きません。

顔料を使っているので
基本的に色あせませんし

 

媒材も良い物を使っているので、
絵の具が剥がれ落ちたりもしないのです。

100均ダイソーの絵の具は子ども用絵の具と同じ

絵の具には

専門家用と学童用の
2種類がありますが

 

画材屋さんで売っている普通の絵の具は
、専門家用絵の具 なわけです。

もう一つの学童用絵の具というのは
幼稚園や小学校で使うような
絵の具やクレヨンのことです。

この学童用絵の具は
100円ショップで売っている安い画材
と同じようなもので

絵を長持ちさせるよう
には作られていません。

なので

小学生用の絵の具セットは
バケツと筆つき20色セット
とかでも安い値段で売っているわけです。

 

100均ダイソーで買ってよかったもの

さて、ここからは、画家のための
100円ショップで売っている
オススメグッズ紹介をしていきます。

ここまでお話してきた通り、

絵の具やクレヨン、色鉛筆などの
画材は品質が低いものが多いので
プロの画家にはオススメしませんが

100円ショップで売っているものでも、
持っていると非常に便利な
グッズがたくさんあります。

今回はいくつか、特に買って
よかったものを紹介していきます。

ミニイーゼル

まずはミニイーゼルです。
イーゼルというと、子どもの身長
くらいある大きいサイズのものを
イメージする方も多いかもしれませんが

このような手のひらサイズの
イーゼルも売っているんですね。

実際私は0号以下の小さい絵を
描くことも多いので、

こういうミニイーゼルに作品を
乗せて絵を描くこともありますし

ミニイーゼルを2つ用意して、
片方にタブレットを置いて
もう片方にキャンバスを置いて

タブレットを見ながら
キャンバスに絵を描く

なんてこともよくやっています。


また、展示会場でもこのように

購入者プレゼント用の色紙を
ミニイーゼルに置いて
飾っておくことも多いです。

こうやって、ミニイーゼルに色紙を
置いておくと

お客さんが寄ってきて、
これは何ですか?

と聞かれることも多いです。

そこで、絵を買ってくれた方に
プレゼントする色紙なんですよ

なんてご案内をした結果、
それをきっかけに絵が売れた 

なんてこともあります。

ミニイーゼルは本当にいろんな場面で
役立つので、いくつかのサイズを
2,3個持っておくと良いでしょう。

まあ、やや大きめのサイズになると、

この商品は300円です

みたいなタグが付いていることも
ありますが、それでもお買い得だと思います。

 

ミニ色紙

お次はミニ色紙です。

日本のお客様はなぜか、
色紙に描かれた絵をありがたがる
ことが多いようで

ヤフオクなんかでも、色紙に描かれた
イラストがたくさん売れていますし

最近では、アニメキャラクターが
印刷された色紙のグッズも
販売されていたりします。

イラストやアニメグッズだけでなく

絵画の場合でも、色紙に描かれた
絵は結構人気で

私は絵を買ってくれたお客様に、
このような水彩で描いた色紙を
オマケでプレゼントしたり

展覧会の会期中に色紙に似顔絵を
描くワークショップを
やったりしています。

100円ショップで売っている色紙は
安い割に描きやすいのがスゴイところで

書道の道具を売っているような
本格的な色紙よりも

私は描きやすいです。

 

書道の道具を売っているような
本格的な色紙の場合

墨のにじみを上手く見せるために
作られたものが多く

水彩絵の具を塗ると、じわーっと
色がにじんでしまうことが多く、

似顔絵などを描く場合
狙ったところに絵の具が塗れない

みたいなトラブルが起きるのです。

 

100円ショップで売っている色紙は
シンプルな画用紙のような
材質の物が多く

にじみなどが起きないため
絵の具をコントロールをしやすいので
私はいつも使っています。

ポストカードフレーム

お次はポストカードフレームです。
これはセリアで買ったものなんですが

このようにセリアには
とても100円だとは思えないような
おしゃれなフレームが結構売っています。

実際、このポストカードの
フレームにポストカードを入れて、

絵を買ってくれたお客様に
プレゼントしたら、
結構評判が良かったので

近くにあるセリアを3軒回って、
置いてあったフレームを
全部買い占めたこともあります。

 

ドローイング帳

はい最後はドローイング帳です。
このダイソーで売ってるドローイング帳は
非常にコスパが良いのです。

なんと無地の真っ白い紙が
100枚も綴られていて100円なのです。

画家の皆さんはコスパの良い
ドローイング帳といえば

このマルマンのクロッキー帳
シリーズを使っていると思いますが

ダイソーのドローイング帳も
コスパ的にはオススメです。

ただ、このドローイング帳
一つだけ弱点があって

表紙と背表紙がヘナヘナなので、
カバンの中に入れて持ち歩いていると
紙が折れ曲がってしまうことも多いのです。

 

なので、私は修業時代、
このドローイング帳の背表紙に

紙パレットの裏側についている
厚紙をマスキングテープで張り付けて、

紙がヘナヘナにならないようにして
持ち歩いていました。

是非皆さんも100円ショップに行ったら、
今回紹介したグッズを
チェックしてみてくださいね!

 

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