画家と美術史のお話kuronumahiroyasu
日本人が好きな画家ランキングベスト5の有名な画家を一挙紹介
どうも 黒沼です!
今回は以前テレビで見た
日本人が好きな画家ベスト5を
取り上げたいと思います。
日本人にとって有名な画家を
ランキング形式で作品と共に紹介します。
日本で見られる作品についても
所蔵美術館とともに紹介するので
是非参考にしてみてくださいね。
第5位 ヨハネス・フェルメール
今から400年ほど前
オランダは黄金時代を迎えました。
貿易で栄えた当時のオランダでは
王侯貴族以外の裕福な市民も
絵を買うようになりました。
その結果、市民に馴染みやすい
生活の一コマを描いた「風俗画」や
裕福な市民のコレクション自慢のための
「静物画」など
庶民にとっても飾りやすい絵が
もてはやされました。
フェルメールはそんな時代のオランダを
代表する画家なんです。
それで彼は風俗画を多く描いています。
このページの表紙の「牛乳を注ぐ女」も
風俗画の一枚です。
17世紀、江戸時代の日本では
長崎の出島を中心にオランダと
交易していました。
(上の画像は当時オランダ商人が出島で
住んでいたオランダ風の長屋です。)
数年前に渋谷bunkamura art museumにも
来た「地理学者」(下の画像)は
当時のオランダが日本と貿易を
していたことがわかります。
モデルはフェルメールの友人で
微生物学者のレーウェンフック
と言われています。
彼が着ているのは
日本のハッピなんだそうです。
フェルメール作品を楽しみたい方には
こちらの画集をお勧めします。
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第4位レオナルド・ダ・ヴィンチ
「万能の天才」として有名な
レオナルド,・ダ・ヴィンチが
ランクインしていますね。
ダ・ヴィンチについては
語りつくされている感が否めないので
彼の作品「モナ・リザ」について
書こうと思います。
「モナ・リザ」といえば世界一有名な
絵画で、ルーブル美術館でも
1番人気の作品だそうです。
しかしそんな有名な絵画も何度か
ひどい目にあっていたようです。
上の絵はレオナルド,・ダ・ヴィンチの
アトリエを訪れた画家のラファエロが
描いたモナリザの模写とされています。
作品の両端に柱があります。一説によれば
本物の「モナリザ」にも元々は
こんな柱が描かれていたようです。
しかし、持ち主の気まぐれで
(おそらくは額のサイズにあわせるために)
絵の方が切られてしまったみたいです。
また「モナリザ」は、かの有名なナポレオン
に所有されていた時代もあったようです。
当時はなんと風呂場に飾られたようです。
(保存上最悪です)
モナリザの向かって右目の目頭にある
オレンジ色の小さい点はこの時についた
水滴が原因らしいです。
世界一有名な絵画も持ち主次第で
ひどい目にあってしまうんですね。
第3位 クロード・モネ
日本人はよく印象派が好きと言われますが
印象派の代表的な画家のひとりがモネです。
「印象派」はモネの作品「印象、日の出」
(上の画像)にちなんだ名前なんです。
「この作品は印象を映したに過ぎない」
という評論から生まれた名称なんですね。
印象派の画家は当時発明された写真には
できない「一瞬一瞬移り変わる光」
を表現しました。
(当時の写真は露光が長く、またモノクロ
であったため、日の出の鮮やかな光を
とらえられませんでした。)
そのため、印象派の画家たちは速く、粗い
タッチの絵画を屋外で素早く描いたんですね。
モネの作品は日本で見られるものも
多くあります。
国立西洋美術館蔵 「舟遊び」
ポーラ美術館蔵 「ルーアン大聖堂」
ブリジストン美術館蔵 「雨のべリール」
大原美術館蔵 「積み藁」
川村記念美術館蔵「睡蓮」
ひろしま美術館蔵「セーヌ川の朝」
他にも
鹿児島市立美術館蔵「睡蓮」
姫路市立美術館蔵「アルジャントゥイユの泊地の夕日」
群馬県立近代美術館蔵「ジュフォス、夕方の印象」
地中美術館蔵「睡蓮の池」
と日本にはモネの作品が数多くありますね。
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第2位 パブロ・ピカソ
「クソッ ピカソがもう全部やってしまった」
これは新たな絵画を生み出すべく
苦悩していた20世紀の画家
ジャクソン・ポロックの言葉です。
ピカソの制作はそれほどまでに
20世紀までの美術史上のあらゆるスタイルを
網羅していました。
最も有名なのはキュビズムですが
ホントにいろいろ手がけてます。
上の画像は全てピカソの作品です。
多作で知られるピカソだけあり
日本でも数多くのピカソの作品が見られます。
ブリヂストン美術館蔵
「腕を組んで座るサルタンバンク」
メナード美術館蔵「オルガ・ピカソの像」
川村記念美術館蔵「肘掛け椅子に座る女」
ひろしま美術館蔵「酒場の2人の女」
他にも
山形美術館蔵「マリー・テレーズの肖像」
埼玉県立近代美術館蔵「静物」
国立西洋美術館蔵「マール瓶のある静物」
彫刻の森美術館蔵「顔」
大原美術館蔵「頭蓋骨のある静物」
横浜美術館蔵「肘掛け椅子で眠る女」
国立国際美術館蔵「道化役者と子供」
池田20世紀美術館蔵「近衛兵と鳩」
京都国立近代美術館蔵
「静物:パレット、燭台、
ミノタウロスの頭部」
徳島県立近代美術館蔵「赤い枕で眠る女」
ピカソの人生について詳しくはコチラ
ピカソの生きた時代のアートについて
詳しくはコチラ
第1位 フィンセント・ファン・ゴッホ
第一位はゴッホでした。
日本人もゴッホが好きですが
ゴッホも日本に興味があったようです。
ゴッホの生きた19世紀末のヨーロッパでは
「ジャポニスム」という日本趣味が
起こっていました。
当時の万国博覧会でシャチホコなど数々の
日本美術が出品されたようで
これらが反響を得たようです。
一方で、日本から送られた茶碗を包むのに
浮世絵の刷たられ紙が使われていたことも
ジャポニスムの一因であったようです。
上の画像は歌川広重の浮世絵と
ゴッホによるそれの模写です。
また下の画像「タンギー爺さんの肖像」には
背景に浮世絵のコレクションが描かれてます。
上の絵は「星月夜」ですが、これは
美しい夜の風景を描いた絵にみえますね。
我々日本人にとってはそれ以上の感想を
持ちづらい「キレイな絵」ですね。
しかし、これはヨーロッパの人にとっては
怖い絵に見えるようです。
画面手前に描かれた糸杉は伝統的に
ヨーロッパでは死の象徴なんだそうです。
糸杉はキリストの十字架の材料に使われたり、
ギリシャ神話の冥界の王ハデスに捧げる
植物だったりと
西洋では糸杉=死という前提(文脈)が
共有されているようです。
ゴッホは牧師の家に生まれたため
画家を目指す以前は牧師をしていました。
そんなこともあり、彼は作品に
キリスト教的に意味のあるモチーフを
描いていたのかもしれませんね。
日本でも数多くの
ゴッホの作品が見られます。
損保ジャパン東郷青児美術館蔵「ひまわり」
ポーラ美術館蔵
「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」
ブリヂストン美術館蔵
「モンマルトルの風車」
国立西洋美術館蔵「ばら」
メナード美術館蔵「一日の終り」
他にも
ひろしま美術館蔵「ドービニーの庭」
笠間日動美術館蔵「サン・ミレの道」
日本人が好きな画家ランキングは古い画家が多い
今回は日本人が好きな画家ランキング
トップ5について書いてみました。
日本の美術館で見られるものも多いですね
5位のフェルメールと4位の
レオナルドダヴィンチは日本で見られる
作品はないみたいです。
いつか、日本で彼らの作品も見られるように
なったら良いですね。
ではまた!
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