どうも黒沼です。
さて、最近は続けて
西洋美術史シリーズを書いています。
美大に通う私が美術史の授業、教授の話
本で手に入れた美術史情報をアップして
いくので、チェックしてみてくださいね。
今回はポップアートについて解説します。
当時の音楽とともにお楽しみください。
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目次
ポップアートとは
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/image-4-300x180.jpg?resize=728%2C437)
ポップアートとは1960年代にアメリカ
で流行した当時の大衆社会をモチーフ
とした芸術運動です。
ポップアートという言葉は美術家
リチャード・ハミルトンや
批評家ローレンス・アロウェイ
らの所属したイギリスの
インディペンデント・グループ
内で生まれました。
ポップアートといえばアメリカ
というイメージが強いですが、
実はイギリス発祥なんですね。
実は戦時中から兵士が雑誌の
切り抜きをコラージュして楽しむアート
があったようです。
これが戦後、評価されポップアート
は始まりました。
このようにポップアートはイギリスで生まれ
アメリカで繁栄したようです。
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雑誌や広告、コミックや映画などを題材に
描かれたものも多く、当時のアメリカの
経済的繁栄や大衆文化、消費社会を風刺した
表現が見られます。
マスメディアによって日々量産される
有名人の写真や商品の広告のイメージを
モチーフとしたんですね。
ポップアートは楽しげな見た目とは裏腹に、
クールでドライなメッセージが込められた
ものが多いです。
大量生産大量消費の社会では商品だけでなく、
人材も溢れかえり、交換可能になります。
かけがえのない人などどこにもいない社会
を描いたんですね。
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/Andy-Warhol-Green-Coca-Cola-Bottles-300x212.jpg?resize=728%2C515)
ウォーホルの並べられたコーラのビンは
そんなメッセージを持っているんです。
ウォーホル、リキテンスタイン、
ローゼンクイストらが相次いで個展を開いた
62年がポップアートの創生期に当たります。
ネオ・ダダの流れを継ぎ、抽象表現主義の
高尚さを批判し世俗的なテーマを用いたこと
も特徴です。
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伝統や権威を否定し、ハイカルチャーと
サブカルチャーの垣根を取り払ったのも
一つの業績でした。
1960年代末になると様々な新たな芸術運動
が起こり、ポップアートは衰退します。
この頃はドラッグカルチャーなど現実逃避的
なものがもてはやされたようで、
ポップアートはサイケデリックアートへ
変化していったようです。
ポップアートの有名作家
デイヴィッド・ホックニー
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![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/1_image_size_624_x-300x212.jpg?resize=603%2C426)
デイヴィッド・ホックニーは一般的な人々の
日常生活のワンシーンなど見慣れたモチーフ
を描きました。
プールや海辺など、鮮やかで華やかなバカンス
の一コマを描いたことも特徴の一つです。
アンディ・ウォーホル
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/image-4-300x180.jpg?resize=728%2C437)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/Andy-Warhol-Green-Coca-Cola-Bottles-300x212.jpg?resize=728%2C514)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/4773197402_a2c05f2097_b-300x200.jpg?resize=728%2C485)
ウォーホルはシルクスクリーンという版画技法
で当時の有名人や食料品を描きました。
大量消費社会を風刺するため、同じ図像を
繰り返し刷って並置する見せ方をしたんですね。
ウォーホルはこんな言葉を残しています。
「ポップアートはあらゆるひとに開かれている。
アートが選ばれた少数者のためだけにあるべき
だとは思わない」
これは抽象表現主義の内向的で近寄りがたい
性格への批判をしたポップアートの特徴を
よく表しています。
ウォーホルはもともと
イラストレーターでした。
商用の絵を描いていたこともあり、
彼の作品は量産、分業に向いていたようです。
ウォーホルは自身の制作現場を
ザ・ファクトリーと呼び、
アート・ワーカーというスタッフを雇って
分業でアートを量産しました。
このような点からもアートをアーティストの
内面世界から切り離す工夫が感じられますね。
ロイ・リキテンスタイン
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![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/ロイ-リヒテンステゲル-girl-with-hair-ribbon-c-1965_a-G-8307152-0-300x300.jpg?resize=595%2C595)
ロイ・リキテンスタインはアメリカンコミック
の形式で制作しました。
明快な輪郭と色彩、印刷物のようなドット
による表現は全て手描きで作られます。
リキテンスタインは我が子に
「パパはこのマンガみたいに
上手く描けない。」
と言われたことをきっかけに
このスタイルを始めたようです。
ジェームズ・ローゼンクイスト
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![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/house-of-fire-james-rosenquist-modern-art-300x119.jpg?resize=728%2C289)
ローゼンクイストは看板屋のアルバイト
をしており、巨大な絵を描くのが得意
だったようです。
ローゼンクイストは食、車、性といった
大衆の欲望をモチーフに描きました。
トム・ウェッセルマン
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![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/o0500041712699504494-300x250.jpg?resize=728%2C607)
リチャード・プリンス
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/ダウンロード-1-2.jpg?resize=728%2C472)
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/ダウンロード-9.jpg?resize=602%2C920)
日本のポップアート
古賀春江
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![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/o0600047913804769774-300x240.jpg?resize=606%2C485)
草間彌生
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横尾忠則
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/01/yokoo_TadanoriYokoo-214x300.jpg?resize=603%2C845)
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まとめ
今回はポップアートを紹介しました。
ポップアートの特徴はまとめると
・大量生産大量消費社会を皮肉った。
・大衆の欲望をモチーフに描いた。
といった感じですね。
次回は現代アートについて
紹介します。
それではまた。
↓西洋美術史についてはコチラ↓
![](https://i0.wp.com/kurohaku.com/wp-content/uploads/2018/06/画家と美術史-300x176.jpg?resize=725%2C422)