意味のある個展を開催する方法、費用やdm、宣伝方法を画家が解説 





「個展を開催する方法を知りたいです。」

「初心者の私が個展を開いても
意味はあるんでしょうか?」

「どれくらいのレベルになったら個展を
開く意味があると思いますか?」

メルマガ読者の方から
こんな質問をよく受けます。

 

今回は、個展を開く意味について、
解説していきます。

 

目次

個展を開く意味

 

個展を開く意味とはどんなもの
なんでしょうか?

「個展開くんですか!
すごいですね~。尊敬します。」

個展開催が決まり、DMを配って回ると、
一般の方からはこんな反応を
頂くことが多いんです。

 

こんな反応をもらうのは私だけでは
ないようで、

いろんな作家仲間から
聞いた話なのですが、

 

「個展を開く=すごい作家」という認識
を持っている一般の方は多いようです。

 

そういうことなら、身もふたもない
言い方になってしまいますが

「個展を開いてすごい作家と
認識される作家」

になってしまいましょう。

 

個展と展覧会の意味の違い

個展と展覧会の意味の違いについて
ときどき質問されるので回答していきます。

基本的に絵の展覧会には

〇個展
〇グループ展

この2種類があります。

基本的には個展は1人の作家の絵で
会場を埋める展覧会

グループ展は複数の作家の作品で
会場を埋める展覧会です。

2人の作家でやる展覧会を
二人展

3人の作家でやる展覧会を
三人展

などと呼ぶこともあります。

もちろん、もっと人数の多い
大規模の展示もグループ展
に含まれます。

規模の大きさをアピールするために
「100人展」などと銘打ったりしますね。

なので、まとめると

展覧会=個展やグループ展
グループ展=二人展や三人展など

と言えるでしょう。

個展を開くと知名度が上がる

個展を開く意味は他にどんなもの
があるのでしょうか?

「この間、○○ギャラリーで、△△って
いう作家が面白い展示をやっていた。
今度、見に行くと良いよ。」

 

ギャラリスト、コレクター、作家、バイヤー
などからなる美術業界は、良くも悪くも

「非常に狭い」業界なので、良い評判は
あっという間に広がっていきます。

 

最近では、ギャラリー巡りをして、作品画像
や作家とのツーショットを撮り、SNSに
毎日のように投稿するコレクターさんも
多いため

個展は抜群の宣伝効果があるといえます。

 

知名度が上がると想像もできない形で
良い仕事や絵の依頼が来たりします。

 

個展を開くとブランディングに役立つ

個展を開く意味は他にどんなもの
があるのでしょうか?

 

個展は当たり前ですが、展示会場を
一人の作品で埋め尽くすため、

一つの統一した展示空間を
作ることができます。

 

そして、その画像はSNSやブログのヘッダー
や自己紹介ページには最適です。

おしゃれな展示空間で、オフィシャルに
作家として積極的に活動している

 

そんなことをアピールするうえでも、
個展会場の画像は重要です。

ギャラリースタッフなどにも協力して
もらって、作品と作家のツーショット画像
なども、しっかり残しておきましょうね。

 

個展を開くと自信が持てる

個展を開く意味は他にどんなもの
があるのでしょうか?

個展を開き、会場で接客していると、
当然ですが、会う人は全て

「あなたの展示を見に来てくれた人」です。

個展に集まる人たち

実際、私も友達の作家の個展を見に行くと
当たり前ですが、その会場にはその作家の
知り合いばかりが集まります。

なので、会期中の土日などに個展会場に
行くと、ちょっとした同窓会のような
感じになり

昔の友人と再会できたり、初めて会う
画家仲間が増えたりすることもあります。

個展を見た後に画家だらけの飲み会
が始まることも良くあります笑。

また、思わぬ形で人脈が広がり
仕事が決まるなんてこともあります。

実際私も友人の作家の個展に遊びに行ったら
その作家に仕事を振りに来た方と会話が弾み

新たに仕事が決まったなんてこともあります。

こちらの岩崎ミュージアムでの展示が
思わぬ形で決まったのです。↓

こちらの会場は百貨店美術がろうのような
商業施設ではないので、集客や販売には工夫が
必要ですが

いつかやってみたかった「美術館での展示」が
実現したので、かなり嬉しいです。

こういった実績は作家としてのブランディングに
非常に役に立ちます。

 

人脈を広げたり、ビジネスチャンス目当てで
ガツガツするのは、あまりオススメしませんが

このように積極的に他の作家の活動にも
顔を出すと思わぬチャンスをつかめる
こともあるのです。

 

個展を見に来る人の中には
時々、心無いことをいう人もいますが、

基本的にはあなたの展示に興味を持って
見に来てくれた人ばかりで、

ためになる様々な意見を聞くことができます。

 

そして、もちろん作品が売れる確率も
グループ展よりは高いです。

 

グループ展を何度か経験し、展覧会準備の
コツや必要な情報がつかめてきたら、

最高の作品ラインナップで
個展を開いてみましょう。

 

個展を開くのに遠慮はいらない

個展を開く意味についてこんな
質問を頂きました。

「初心者の私が個展を開いても
意味はあるんでしょうか?」

「どれくらいのレベルになったら
個展を開く意味があると思いますか?」

 

メルマガ読者の方から
こんな質問をよく受けます。

どうやら、個展を開くことが最終目標
になっていたりする方もいるようです。

しかし、見もふたもない話ですが
個展はお金を払えば出来ます。

 

結論から申し上げますと、個展を開くのに
遠慮は要りません。必要な準備ができたら、
遠慮なくやってしまいましょう。

 

中には先生よりも若い年齢で
個展を開くには傲慢かもしれない。

そんな悪い教育を受けてしまった方々もいる
かもしれませんが気にすることはないです。

 

都内でのギャラリーで豊富な展示経験を
持つ友人作家に聞いたのですが

幸か不幸か、日本のギャラリーで展示を
している作家の作品は

「そんなにレベルが高くない」です。

 

コマーシャルギャラリーや百貨店美術画廊
のような展示にハードルのある場所
は別ですが

その他のギャラリーでは、趣味で絵を
やっている方や、仕事の傍ら隙間時間で
描いた絵を定期的に展示している作家が
ほとんどです。

 

時間の大半を制作に費やすような
職業画家は稀なのです。

その結果、そんなにレベルが高くない展示
になることが多いようです。

 

そんな意味でも

「私の作品は未熟だから、個展は早い?」
なんて思うことはないでしょう。

 

 

意味のある個展を開くには良い場所を見つけよう

個展を開く意味について他にも
こんな質問を頂きました。

「意味のある個展を開く上での料金の相場などが
あったら知りたいです。」

こんな質問もよく
メルマガ読者の方から頂きます。

 

経費を安く抑えたいという気持ちは
本当に良くわかるのですが

人が見に来ない、絵も売れない、殺風景
会場で展示をしても意味ないですよね。

 

そこで、目ぼしい会場をあらかじめ

見て回り、人の入り、作品の売れ行き、
展示空間の見栄え、ギャラリストの情熱

なんかをリサーチしておきましょう。

 

そのなかで「割に合う」会場を選んで
展示すると良いでしょう。

 

初心者の場合は展示スペースを解放している
カフェギャラリーやバーなどがおすすめです。

展示料金も安く、お客様も多いおしゃれな
場所も多いため、

展示風景の画像やお客様の反応などを
集めるのに向いています。

 

また、初心者はグループ展を
開くのもおすすめです。

駆け出しの頃は、情報も作家仲間も少ない
もので、なかなか一人で必要な準備を
十分に行うのも難しいでしょう。

 

グループ展であれば、在廊のシフトや
展示料金、告知活動などを分担
することができ、

必要な作品枚数も少なくて良いので、
展示経験を積むという意味では良いのです。

 

ある程度経験を積み、カフェギャラリーや
グループ展にも慣れてきたら

ギャラリービルでの
展示に挑戦してみましょう。

 

ギャラリービルで有名なのは奥野ビルですが、

こういった会場は一つのビルの中に
複数の画廊が入っています。

 

そんなギャラリービルはコレクターさんの
お散歩コースになっていることも多く、

また、一つのギャラリーでの展示を見たら、

ついでにそのビルのギャラリー全てを見る
ということも多いので

 

 

絵が好きな多くのお客様に
見てもらうことができます。

最近では外国人向け観光ガイドに載っている
場所も多いため、観光バスが会場前に停車し、
集団で外国人観光客が展示を見に来る

なんてこともあるようです。

 

「海外での展示に興味があるけど、
いきなり外国へいくのはちょっと…」

 

そんな方にははじめの一歩として、
有名ギャラリービルでの展示は
おすすめかもしれません。

 

意味のある個展を開くには宣伝しよう

意味のある個展を開くには

自分のブログやSNSでの告知
はもちろんですが

大手メディア、関連雑誌、テレビ、
オンラインメディアなどにDMと
掲載依頼文を送付してPRしましょう。

 

メディア掲載の実績は後々
ブランディングの役に立ちます。

意味のある個展を開くにはdmを作ろう

意味のある個展を開くには展覧会のテーマや作品画像
をしっかりセレクトして、

最高のDMを作りましょう。

 

こういった印刷物は後々、自己紹介がわりに
配ることも多いので手抜きはNGです。

 

・展覧会テーマ
・展覧会情報(会期や営業時間、場所)
・作品画像
・作家紹介文(第3者の推薦のようなもの)
・作家あいさつ
・略歴
・作品画像
・作家プロフィール写真

などをまとめて、情報量の多い、それでいて
みやすいDMをデザインしましょう。

 

自分でデザインからやるのが難しい場合には
ラフだけを用意してココナラやランサーズ
といったサイトで依頼しましょう。

DMの作り方についてはこちらの記事で
解説しているので是非チェックしてみてください↓

個展のdm作りで重要な7つのポイントをプロの画家が解説

2017.10.20

 

個展を開く意味を痛感した話

個展の意味を実感したエピソードを
紹介します。

 

「こんなに良い絵をこの値段で
譲ってもらって良いの?」

「あなたの個展の案内を見せたら
友達も見たいって言ってたから、
たくさん連れてきたわ。」

私の初めての百貨店での個展では
こんなことを言ってくださるお客様に
何度も出会うことができました。

 

中には毎回その会場で絵を買ってくださる
お客様がお友達を連れてこられて、

2人で1枚ずつ買ってくださったり、

 

昔の恩師の先生が先生仲間を6人も連れて
見に来てくださり、直接の私の知り合い
でない方も絵を買ってくださったり

 

友人の作家が応援の意味で
絵を買ってくれたり

 

その後、長いお付き合いになる
コレクターさんに一番大きな絵を
買って頂いたり

 

などなど本当に有難いご縁が
たくさんありました。

 

「本当に準備が大変だったけれど、
個展を開いて良かった。」

 

個展の終了後、私はそう思いました。

 

 

個展の準備は膨大な手間暇、お金、時間、
作品枚数が必要となります。

しかし、自分の絵を見るためだけに数多くの
お客様が見に来てくださり、感想を聞けたり、

作品を気に入ってもらえるのは、
代えがたい経験だと、

しみじみと思いました。

 

個展を開く意味はイラストレーターにはないのか?

意味のある個展を開くには、結構な準備、
時間、お金、作品枚数が必要です。

一昔前までは、「イラストレーターも仕事を
アピールするために個展を開くべき。」

そんな意見も目立ちましたが、
最近はそうでもないようです。

 

最近ではTwitterやpixivブログ、YouTube
など、個人が無料で気軽に作品を公開できる
仕組みが充実しています。

そして、これらの仕組みはイラストの発表
とも相性が良く、投稿をきっかけに、

企業に引き抜かれるなんていう話も
あるほどです。

 

オフラインでの作品発表にも様々な意味が
ありますが、とかく、手間暇、お金が
かかります。

現代のイラストレーターの場合は無理して
個展を開くことはなさそうです。

 

それよりも先に影響力のある
オウンドメディアやSNSアカウントの構築に
力をいれ、

そこで作品を発表していって方が
効率的に露出していけるでしょう。

 

あるイラストレーターのサクセスストーリー

メタルギアソリッド、シュタインズ・ゲート、
ブラック★ロックシューター

などなど数多くの人気作品のイラスト
を生み出した、

イラストレーターの
hukeさんをご存知でしょうか。

 

彼はフリーのイラストレーターとして、
ブログやpixivでの投稿をきっかけに

注目が集まり、人気クリエイター
となったようです。

 

元々はアニメーション系の専門学校で学び、
一時期はゲームメーカーに勤めていた
ようですが、

このような功績を残したのは退社後のフリー
になってからのことのようです。

とても夢がありますね。

 

意味ある個展を開くために

 

意味のある個展を開くには

・個展を開くと価値ある
経験や情報が手に入る

・事前に会場リサーチをして良い条件の
場所で個展を開くべし

・dm作成、告知、作品準備も
ぬかりなくやるべし

といったことが重要なようです。

 

今回は意味ある個展を開く方法について
まとめてみました。

初めはなかなかわからないことも多く
足踏みしてしまうことも多いかもしれませんが

少しだけ勇気を出して、徹底的に準備をして
個展をやってみましょう。

きっと作家としての財産になりますよ。

それではまた~

オンライン美大作りました

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