こんにちは!画家の黒沼です。
今回は水洗いで絵の具を落とす方法
について解説していきます。
水彩絵の具やポスターカラーのような
水で溶ける絵の具の落とし方はもちろん
アクリル絵の具や油絵の具のような
水で溶けない絵の具を落とす方法も
解説していきます。
絵が好きな方はもちろん、
絵が好きな子のお母さんにも
役立つ情報盛りだくさんなので
是非チェックしてみてください。
目次
水洗いで絵の具は落ちるのか?
水洗いで絵の具が落ちるか?
これは使っていた
絵の具の種類によります。
基本的に
・水彩絵の具
・ポスターカラー
・日本画用絵の具
こういった絵の具は乾燥後も
水に溶けるので
水洗いで簡単に落とすことが出来ます。
できるだけ早く洗いましょう
・水彩絵の具
・ポスターカラー
・日本画用絵の具
これらの絵の具は乾燥後も
塗膜が水で溶けるので
付着後、時間が経っていても
水洗いで落とすことが出来ます。
しかし、基本的にはなるべく
早く洗ったほうが良いです。
水で落ちる絵の具の種類
水彩絵の具
小学生が図工の授業で使う水彩絵の具。
これは水洗いで簡単に
落とすことが出来ます。
水彩絵の具は乾燥後も
塗膜が水で溶けるので
付着後、時間が経っていても
水洗いで落とすことが出来ます。
ポスターカラー
中学生が美術の授業で使うポスターカラー。
これは水洗いで簡単に落とすことが出来ます。
ポスターカラーは乾燥後も
塗膜が水で溶けるので
付着後、時間が経っていても
水洗いで落とすことが出来ます。
水彩絵の具よりは絵の具が濃厚で
落とすのに手間がかかりますが、
水洗いで落とす音ができるので
粘り強く頑張ってみてください。
日本画用絵の具/顔彩
私のおじいちゃんが老後の趣味でやっていた
日本画で使う
日本画用絵の具や顔彩の絵の具
これも水で溶いて使う絵の具なので
水洗いで落とせます。
日本画用絵の具や顔彩の絵の具は
乾燥後も塗膜が水で溶けるので
付着後、時間が経っていても
水洗いで落とすことが出来ます。
ただ、日本画用絵の具や顔彩の絵の具は
膠水で練られているので
水ではなく、お湯で洗うと
簡単に落とすことができるでしょう。
膠水は強力な接着力を持ちますが、
お湯をかけると簡単に溶けるのです。
水洗いで落ちづらい絵の具の色
これは絵を描く皆さんにしか
わからない話かもしれませんが
水彩絵の具や日本画用絵の具を
長年使った筆や刷毛は
どんな色をしているでしょうか?
だいたい、青か緑っぽい色に
染まっているはずです。
これは白い毛の筆や刷毛だと
わかりやすいと思います。
制作が終わった後、いくら丁寧に
筆や刷毛を洗ってもどうしても、
絵の具は残るものです。
長年使っていればなおさらですね。
さてさて
水洗いで落ちづらい絵の具の色
これの種明かしですが、
もうお分かりの方も多いでしょうが
青や緑っぽい色は
水洗いで落ちづらいようです。
これらの色は染料由来のものが多く
絵の具の粒子が細かいため、
筆や刷毛の毛の奥まで入り込み、
筆の毛を染めてしまうんですね。
水で絵の具を落とす方法
さてここからは水で絵の具を
落とす方法の解説です。
ティッシュやボロ布でふき取る
絵の具が付着した部分を
ティッシュやボロ布でふき取りましょう。
付着後、なるべく早くふき取りましょう。
この時、絵の具が付着している部分が拡大
しないように注意しましょうね。
流水で洗い流す
大体ふき取れたら、蛇口をひねって
流水で絵の具を洗い流しましょう。
もみ洗いで絵の具のシミが
なくなるまで洗いましょう。
筆についた絵の具を水洗いで落とす方法
ここでは筆の洗い方も解説しておきます。
ティッシュやボロ布でふき取る
基本的には汚れを洗い流すときと同じです。
絵の具が付着した部分を
ティッシュやボロ布でふき取りましょう。
付着後、なるべく早くふき取りましょう。
この時、毛が傷まないように
根元から毛先へ汚れをしごき出すように
してふき取りましょう。
流水で洗い流す
大体ふき取れたら、蛇口をひねって
流水で絵の具を洗い流しましょう。
もみ洗いで絵の具のシミが
なくなるまで洗いましょう。
この時も根元から毛先へ汚れを
しごき出すようにしてふき取りましょう。
水で落ちない絵の具の種類
さてここからがこの記事の最重要項目です。
ここまで紹介した絵の具は
水洗いで簡単に落とすことが出来ます。
しかし中には厄介な
水で落ちない絵の具があるのです。
こいつらを落とす裏ワザをここでは
紹介していきます。
アクリル絵の具
中学生が美術の授業で使うアクリル絵の具
このアクリル絵の具は
水で溶いて使う絵の具なのに、
乾くと耐水性になる厄介な絵の具です。
乾くと耐水性になる=水洗いで落ちない
です。
プラスチックや金属など、硬質なものに
付着した場合は、何の心配もありません。
硬いアクリル板の定規などでカリカリ削れば
簡単にかつお節みたいになって、
こそげ落とすことが出来ます。
しかし服などの繊維に付着すると
なかなか厄介です。
でも落とす方法はあります!
油絵の具
美術部の子たちが部活で使う
おじいちゃんたちがカルチャーセンターで
使う油絵の具
こいつはかなり手ごわいです。
あらゆる絵の具の中で
最も手ごわいといえます。
油絵の具は油で溶いて使う絵の具なので
そもそも水洗いでは落ちません。
でも落とす方法はあります!
水で落ちない絵の具の落とし方
アクリル絵の具や油絵の具のような
水で落ちない絵の具の落とし方を
いくつか紹介していきます。
下にいくほど強力な方法
(付着したものまで傷む可能性がある)
になるので
上から順番に試していってください。
アクリル板
まずはアクリル板の定規などで
こそげ落とす方法です。
(付着したものが傷つかなければ
アクリル板でなくても良いです。)
付着したものがプラスチックや
金属のような硬質なものの場合
絵の具をカリカリ削ると、
絵の具がかつお節みたいに
なってこそげ落ちます。
除光液
そしてお次は除光液です。
アクリル絵の具や油絵の具が
付着したものが服などの繊維の場合、
まずは除光液から試していきましょう。
除光液は油脂を溶かす成分が入っているので
若干の汚れなら落とすことが出来ます。
アクリル絵の具や油絵の具以外でも
油性マジックの汚れなども
除光液で落とすことが出来ます。
テレピン
除光液でも落ちなかったら、
除光液がしっかり揮発したのを確認して
次はテレピンを試しましょう。
テレピンは油絵を描くときに使う
油絵具を溶かす油です。
(ただ、乾燥して固まった油絵の具を
溶かすほど強力ではありません。)
松から採った揮発性の油なので
除光液と似たような臭いがします。
吸い続けると気持ち悪くなるので、
換気の良い場所で使いましょう。
テレピンを試すことで
付着後時間の経ったアクリル絵の具や
付着したばかりの油絵の具を
落とすことが出来ます。
ストリッパー
そして最終手段がストリッパーです。
ストリッパーはかなり強力で
乾燥して固まった油絵の具すら溶かします。
油絵の具が付着して筆が固まってしまった!
なんて悲惨な状態の時も、
このストリッパーを使えば絵の具が溶けて、
筆を復活させることもできます。
ストリッパーはかなり強力な溶剤なので
直接手で触れてはいけません。
手袋をしてボロ布に
染み込ませて使いましょう。
また、ストリッパーは
かなり強力な溶剤なので
服についた絵の具を落とそうとしたら
服の色までヌケてしまった
なんてこともあるので、試すときは
慎重に少しずつ使いましょう。
ストリッパーも揮発性の溶剤なので
除光液と似たような臭いがします。
吸い続けると気持ち悪くなるので、
換気の良い場所で使いましょう。