抽象絵画が売れない理由と具象絵画との違いをプロの画家が解説





「抽象絵画はよくわからない。」
「抽象絵画は売れないよ。」

そう言われて、傷ついた抽象画家は
多いと思います。

なぜ、抽象画はわからない人が
多いのでしょうか?

今回は日本人にとって抽象画が
よくわからない理由を解説していきます。

 

抽象画家は誰もがもともと具象画家?

抽象画家で有名な方は多くの場合、
具象絵画を描いていた時期があります。

上の絵は具象時代のモンドリアンの絵
ですが、これは枯れた木の枝を描いた
ものなんです。

 

絵画科で美術を専門的に勉強した人は、
学生時代に、写実的な具象絵画
デッサンの技術をひたすら磨いてきた
ことでしょう。

何10枚と写実的で緻密な絵を描くうちに、
「モチーフや空間」をリアルに見せるための
コツをつかんでいきます。

画面の全てを描かなくても、あるポイントだけ
を描けば、リアルな印象の絵が描けることに
気づくわけです。

 

この話は、限られた時間で、絵を描き
提出する必要がある美大受験生には
よくわかると思います。

 

そして、絵画科の人間は、
「描かずして描く」技術を磨いていきます。

構図や物同士の重なり方、色の組み合わせ
工夫することで、ほとんど描かなくても
空間を感じる絵を描けるようになっていきます。

 

抽象絵画がわかるのは具象絵画を見飽きた人だけ?

抽象絵画の見方がわからないのは
具象画を飽きるほど見ていないから
かもしれません。

絵を見る目の洗練は、絵描きだけ
でなく、コレクターさんにもおきます。

コレクターさんは多くのリアルな絵を
鑑賞することで、リアルな絵を
リアルたらしめる【リアルさのエッセンス】
を見つけます。

 

リアルさだけではありません。

迫力のある写実的な絵をたくさん見るうちに、
【迫力のエッセンス】

静けさを感じる絵をたくさん見るうちに
【静けさのエッセンス】

みつけていきます。

 

 

このような、絵描きとコレクターさんの
【目の成長】が歴史を通して
進んでいったのが、ヨーロッパだったわけです。

王侯貴族ではない市民が初めて絵を所有して
楽しんだのはおそらく17世紀のオランダあたりか
と思います。

この頃、市民が好んだ絵は、こんな感じでした。
誰にとっても綺麗でリアルな絵ですね。

しかし、絵描きもコレクターさんも、
数多くこういう絵を見るたびに飽きてきます。

 

抽象絵画の描き方と考え方

抽象絵画の描き方と考え方
をステップごとに解説していきます。

より洗練された、エッセンスの抽出された
絵画を見たくなるわけです。

すると、こんな感じで、どんどん色と形が
抽象的になっていきます。

 

これらは様々な時代の具象絵画の色数を減らし、
エッジの単純化した画像です。

 

何が描かれているかよくわからないけど、
オリジナル作品が持っていた、迫力や静けさを
感じるエッセンス抽出されたものになっています。

 

つまり、まとめると抽象画がわからないのは、
具象絵画を飽きるほど見ていないからなんですね。

 

抽象絵画は誰にでも描けるのか

抽象絵画って誰にでも描けそう。
絵の具ぶつければ抽象画になる。

そんな意見を聞くことも多いのですが
これは間違っていると思います。

ここまで説明した通り
抽象画は具象画のエッセンスのみを
抽出したものです。

 

なので、キャンバスに絵の具を
ぶつけただけでは

抽象画風の何かしか生まれません。

 

少々嫌な言い方になってしまいますが
絵を何枚も描いてきた絵の専門家

は抽象画と抽象画風の何か
を見分けることができます。

絵の専門的な勉強をしていない
一般の方にはわからない違いが
わかるのです。(偉そうですみません。)

 

選び抜かれた色彩と形の配置
なのか、そうでないのかは一目瞭然
なのです。

 

もちろん、緻密で写実的な絵と
比べれば、

抽象画の制作に求められる技術は
低いでしょう。

しかし、絵の具をぶつければ
なんでも抽象画になるわけではないのです。

 

抽象絵画も具象画のように売れる時代は来るのか

抽象絵画も具象画のように
売れる時代は来るのでしょうか。

ホキ美術館の誕生や
アートコレクターの表紙を見れば
わかるように、

写実絵画市場では
バブルが起きているようです。

 

プロの画家として、絵を売る画家も

その画家から作品を買って家に飾って
楽しむコレクターさんが

日本ではまだまだ少ないですが

この両者が増えていくと、

「具象絵画は飾り飽きたから、抽象画も欲しい」
という人が増えていくかもしれません。

 

抽象絵画の有名な画家や作品

抽象画の巨匠で有名な画家を
何人か紹介します。

これから紹介する彼らが抽象画の歴史を
作ったといっても過言ではないので

彼らの作風や特徴を知っておくだけで
抽象画の見方が分かるように
なるかもしれません。

 

ワシリー・カンディンスキー

前に自分が描いた絵を逆さまに置いておいたら
素晴らしい名画に見えた。

カンディンスキーはこんな体験をし、
抽象画の可能性を見出したようです。

具象絵画を逆さまにすれば、一瞬
何が描いてあるのかわからない絵に
なることもあります。

絵の具のタッチが粗い絵や、色彩や
構図が独特の絵の場合、そんなことは
起きやすいかもしれません。

何が描いてあるのかわからない絵は
純粋に色と形の配置のみで

美しいかどうかが判断できるわけです。

モチーフの形や色がリアルに立体感や
質感を持って描けているかどうかは

どうでもよくなるわけです。

 

カンディンスキーはそんな体験を
通して、純粋に色と形の配置の美しさ
を追求する抽象画を始めたようです。

 

ピエト・モンドリアン

モンドリアンの抽象画は、カンディンスキーよりも
理知的な理論に支えられています。

この世のものは全て、垂直、水平と三原色で
再現できる

という理論に基づいてモンドリアンの作品は
描かれているようです。

彼の作品は、直線が全てフリーハンドで
描かれているので、実物を見ると

直線にも微妙な抑揚や強弱があり
画像で見るよりも、人の手技を感じる
ことができます。

 

カジミール・マレーヴィチ

マレーヴィチの作品はモンドリアン以上に
ミニマルなものになっています。

色彩と形態の要素を極限までそぎ落とし
精神性や神秘すら感じるストイックな
絵になっていて

極限まで、感覚を遮断したような
理知的なものになっています。

モンドリアンやマレーヴィチのような
理知的で静的な抽象画を

冷たい抽象と呼ぶことがあり、
これはピカソのキュビズムの理論に
影響を受けたものになっています。

 

ジャクソン・ポロック

ポロックの作品はそれまでのヨーロッパの
絵画が積み上げてきた、構図の美意識を
完全に無視して登場した

「宇宙から来たような絵画」です。

このような絵が歴史に名を残しているのは

歴史のないアメリカのアートを批評の力で
1からブランディングしようと努力した

クレメント・グリンバーグの功績による
所が大きいです。

 

これまでのヨーロッパの絵画が常に
重要視してきた、「字と図の関係」
などの、画面上の強弱、主従関係を
一切廃除した

画面の全てが均質なオールオーバー
という形式の絵画となっています。

このような激しい色彩やタッチの
抽象画を

熱い抽象と呼ぶことがあり
マチスの絵画理論に影響を受けている
と指摘する方もいます。

 

マーク・ロスコ

ロスコの絵画は強い色彩を用いながらも
少ない造形要素で静かな雰囲気を
持っています。

これは戦後のアメリカの落ち込んだ人々の
心を癒す、瞑想に誘うような絵画として
評価されたようです。

バーネット・ニューマン

ニューマンの作品もロスコ同様
強い色彩を使いつつも、少ない造形要素で

見る者を瞑想へ誘うような絵と
なっています。

超巨大な赤く塗られたキャンバスに
細い線が一本

のような作品が多く、絵の前に立つと
色の面に飲み込まれるような
不思議な体験ができます。

 

この頃のアメリカで流行った
ロスコやニューマンのような巨大な
色面のミニマルな絵画を

カラーフィールドペインティング
と呼びます。

 

 

他にも数多くの抽象画の巨匠は
いますが、有名な画家5名を
ご紹介しました。

抽象画は人それぞれ作風が
大きく違うのでお気に入りの
抽象画家を見つけてみてください。

 

 

 

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