下巻 第5章第2節

成功する展覧会の準備 売上目標編

 

「今回の展示も赤字だった…」

プロの画家を目指すうえでの、

最初の難関の一つが経費回収以上の
売上を立てることかと思います。

赤字続きでは活動を続けることも
難しいでしょう。

 

今回は売り上げ目標を達成するための
計算方法を紹介します。

 

是非チェックしてみてください。

成功する展覧会とは

そもそも、展覧会における成功
とは何でしょうか。

いくつか例を挙げてみましょう

・コレクターを含む多くのお客様に作品を
見てもらい、作家としての知名度を上げる

・作家仲間やギャラリストなどと
交流し、人脈を広げる

・作品が売れて、経費回収以上
の売り上げを立てる

駆け出しの画家の場合は
こんな感じでしょう。

今回はこれらのうち

作品が売れて、経費回収以上
の売り上げを立てる

を「成功」させるための、
準備、施策を考えてみましょう。

 

求める「成功」からの逆算で施策を考える

今回実現したい「成功」のためには

・アートを見るのが好きな方
・アートを買う必要と余力がある方

をできるだけ多く会場に呼ぶ必要があります。

 

これらの方々を呼ぶためには…

という風に求める「成功」からの逆算で
施策を考えてみましょう。

「成功」からの逆算で考える施策の
具体例を紹介する前に

少し、これらを考えるうえで重要な
専門用語を予習しておきましょう。

・マージン

絵が売れたときにもらえる、
取り分のことです。

作家30%、会場70%ならマージン30%
ですね

マージンは最大でもは60%ほどです。

・号単価

1号(実際は0号で)いくらという
単価のことです

号2万の作家なら4号で8万円、
30号で60万円ということになりますが

 

実際は、15号を超えるサイズは
2~4割引することが多いです。

 

 

また、額の値段もこれに加えます。

5000円の額をマージン50%の展示で使う
場合0.5の逆数の2を額の値段に掛けて、
絵の値段に上乗せします。

号単価は駆け出しの画家で15000円くらい
25000円以上になると中堅作家
というのがマーケットの認識のようです。

 

・稼働率

稼働率とは製造業でいう歩留まりのことです。
ネットビジネスでいえばCVRでしょうか

出品した絵の値段をすべて足して
100万円だったとします。

絵が50万円売れれば稼働率50%、
33万円で30%という感じです。

ちなみに売れっ子作家でも
稼働率50%ほどのようです。

・絵のバリエーション

これは専門用語ではなく、
私の経験則から見つかった概念です。

一つの展示空間に同じような色、構図、
サイズ、額装の作品が並んでいると、
単調で退屈な空間になってしまいます。

展示空間に様々な色、構図、サイズ、額装
があったほうが

互いの作品が引き立てあって、
絵がどんどん売れていく
なんてこともあります。

それでは最終目標からの逆算で
施策を考えてみましょう。

今回の最終目標は
「絵を売って50万円もらう」にします。

 

絵を売って50万円もらう

マージン30%の会場なので、
0.3の逆数の3.33を50万に掛けて、
売り上げ目標とする
→166万円売る

 

166万円分の絵を売りたいが、
稼働率40%なので
(出品した絵の40%が売れる)

166万に0.4の逆数の2.5を掛けて、用意する絵の合計金額を出す
→415万円

 

このように、
マージン30%、稼働率40%の場合
50万円もらうためには、

415万円分の絵を展覧会に出せば良い
ということになります。

 

415万円分の絵を号単価2万円の画家が
用意するには、207号分の絵を用意して
展示に臨めば良いということになります。

非常に厳しいですが、稼働率とマージンが
上がっていけば、

もう少し稼ぎやすくなります。

 

また、活動を続けるうちに、あなたから
直接、絵を買ってくださるコレクターの方も
増えてきます。

 

すると、「絵で暮らす」も
夢ではなくなってくるんですね。

 

実際、私は絵だけで暮らして
家族を養う画家を知っています。

売り上げ目標を達成する秘訣は、
このように必要な絵の枚数を計算して、

絵のバリエーションも
豊富に用意することです。

 

まとめ

・マージン、稼働率、号単価を把握しておく
・売上目標達成に必要な絵の枚数を計算
・絵のバリエーションが
豊富な展示空間を作る

 

次回予告

 

「自分の作品をどうやって
アピールすれば良いんだろう」

「ギャラリーでお客様と
何を話せば良いんだろう」

内向的な私は、活動を始めたばかりの頃、
こんなことを考えていました。

 

初めての展覧会では緊張で
汗だくになっていました。

そんな私も今では日本一の百貨店の
マネージャーに「たいしたもんだ」

といってもらえるレベルの接客術を
身に着けることができました。

 

次回は私が、汗をかきながら身に着けた
作品が売れる接客術をご紹介します。

 

 

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