[おすすめ画材紹介]岩絵の具や金箔や膠など日本画の道具を紹介

そもそも日本画って何?

 

 

 

 

 

 

実は日本画は明治時代に西洋から流入した洋画と、それまでに日本にあった絵画を区別するために生まれた対概念なんです。

 

 

なので、実は日本画の確固たる定義はないんです。

 

 

以前は膠で練った絵の具で描く絵なので、

 

 

 

膠彩画(こうさいが)と呼ばれた時期もあったようですが、定着しなかったようです。

 

 

 

 

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日本画用絵の具とは

 

 

 

 

 

 

・日本画用絵の具の組成

 

 

 

日本画用絵の具は

 

 

 

顔料(岩絵の具)+膠(にかわ)

 

 

で出来ています。

 

 

絵の具の定義の記事では

 

 

顔料+媒材=絵の具

 

 

 

と説明しましたが、日本画では顔料のことを岩絵の具と呼んでいます。

 

 

 

膠とは 膠水の作り方

 

 

 

 

 

とは、動物のコラーゲンを固めたもので、強い接着力を持っています。

 

 

兎、牛、魚など様々な種類の膠があり、用途によって使い分けたりします。

 

 

市販の膠はこのように、パウダー状の物、ゼリー状の物、液状の物などがあります。

 

 

今回はパウダー状の魚膠で説明します。

 

 

 

 

 

魚膠は接着力がひときわ強く、箔との相性が良いんです。(私も愛用しています。)

 

 

パウダー状の膠に水を加えて、半日くらい置きます。

すると、膨潤してゼリー状になります。

 

 

 

 

 

膠は常温ではゼリー状になっています。

 

 

 

そこで、湯せん(60℃くらいのお湯)でしばらく温めて液状にして使います。

 

 

沸騰させたお湯(100℃)で湯せんすると、膠の接着力が大きく落ちます。

 

 

 

 

 

なので、このように、温度計でお湯の温度を確認してから湯せんします。

 

 

 

体積比で膠1に対し、水10の割合で膠水を作ります。

 

 

 

計量カップで厳密に体積比をあわせると良いです。

 

 

 

日本画の支持体

 

 

 

 

 

 

日本画紙や絹、板などの支持体に描かれます。

 

 

 

紙に描いた日本画を紙本(しほん)

絹に描いた日本画を絹本(けんぽん)と呼びます。

 

 

日本画では支持体に予めドーサ液を引いて、支持体の吸収を適度に抑えます。

 

 

 

紙や絹にそのまま描くと、絵の具を吸収して、うまく描けないんですね。

 

 

 

この操作を絶縁と言います。

 

 

ドーサ液は膠水にミョウバンを加えて作ります。

 

 

箔の押し方

 

 

 

 

 

 

日本画では、金や銀、最近ではプラチナなどの箔が使われることがあります。

 

 

 

私は日本画家ではありませんが、箔を使って制作しているので、今回は金箔の押し方(はりかた)を紹介します。

 

 

 

 

まずあかし紙 箔箸を用意します。

 

 

 

 

あかし紙を箔の上にやさしく載せ、箔箸でしっかりなでて、貼り付けます。

 

 

あかし紙に箔が貼り付けば、このように手にもって箔を扱えます。

 

 

 

ハサミで自在に切ることもできるので、禿げた部分を補修する場合は小さく切って使えます。

 

 

 

膠水を引いていったん画面を乾かした後、2度目の膠水を引き、箔を貼ります。

2度に分けて膠水を引くことで、膠水を画面にしっかり定着させます。(1度目の膠水を捨て膠といいます。)

 

 

 

箔を押した後、このように真綿で優しく抑えると、よりしっかりと画面に箔を貼れます。

真綿は長く、とても強い繊維(ちぎれない)なので、箔に絡まったりせず、箔押しに向いています。

 

 

 

日本画の仕立て

 

 

 

 

 

 

日本の絵画は歴史上多くが、インテリアや生活の道具の一部でした。

 

 

 

今回は日本画の仕立ての種類を紹介します。

 

屏風

 

 

 

 

 

屏風は風よけや目隠しとして使われました。金屏風などは、明かり取りとしても用いられたようです。

 

 

 

・襖

 

 

 

 

 

襖は部屋と部屋、部屋と廊下の間仕切りでした。

 

 

 

・掛軸

 

 

 

 

 

 

掛軸はコンパクトに収納でき、移動できる、季節ごとに掛け替えて楽しむ絵画でした。

 

 

 

日本家屋の多くが床の間というセルフギャラリーをもっており、掛軸はそこで楽しまれました。

 

 

 

掛軸は飛鳥時代は礼拝用の仏画が、室町時代以降は茶室を中心に水墨画が、江戸時代には文人画のジャンルがもてはやされました。

 

 

 

・和額

 

 

 

 

和額は文字を記した板を門の上に打ち付けたものが期限と言われています。(お寺の門の上にある板ですね)

 

 

 

・折り本、和綴じ本

 

 

 

 

 

 

折り本、和綴じ本は和紙に描かれた作品を額装し、欄間に飾られたものです。江戸時代以降に流行しました

 

 

 

日本の絵画の歴史

 

今回はおおまかに日本の絵画のジャンルを時系列で紹介してみようと思います。

 

 

 

平安時代

 

 

平安時代に流行った題材

 

 

 

この頃、唐の時代の中国の絵画(唐画)が日本に伝わります。その影響を受けた、中国風の題材の絵画を唐絵と呼びます。

 

 

 

これに対し、国風文化の時代に入り、遣唐使が廃止されると日本独自の文化が花開きます。

 

 

 

この頃の、日本風の題材を描いた絵画を大和絵と言います。

 

 

 

この頃の絵画は絵巻物の形式が多かったようです。

 

 

 

絵のジャンルには4枚1組の四季絵や12枚1組の月次絵、名所を描いた名所絵などの種類がありました。

 

 

 

 

 

このように、屋根をなかったことにして、屋内の様子を描く吹き抜け屋台という表現が良く用いられました。

 

 

 

 

 

 

平安後期には「鳥獣戯画」のような色彩を廃し、墨のみで描いた白描という表現が登場します。

 

 

 

・室町時代

 

 

 

 

 

このころから、作品自体の鑑賞が始まります。(これ以前は、絵画が本の一部であったため、詞書きがあり、文人的な教養が鑑賞に必要でした)

 

 

 

雪舟を始め、多くの水墨画が流行します。題材には山水画や花鳥画が選ばれました。

 

 

 

桃山時代

 

この頃から、屏風絵や襖絵の形式が登場します。この頃を日本絵画の黄金時代とする者も多く、狩野派長谷川等伯琳派などの作家が活躍しました。

 

  狩野永徳

 

 

  長谷川等伯

 

 

 

 

狩野派骨法用筆という筆さばきと墨の表現、輪郭線で対象を描く手法で、等伯はこれに対抗し色彩による表現で制作しました。

 

 

 

・江戸時代

 

 

 円山応挙

 

 

江戸時代に入ると、円山応挙らの写生画が流行します。また版画や浮世絵といった町人中心の文化も花開きます。

 

 

 

明治時代

 

 

 横山大観

 

 

 

明治時代に入ると西洋絵画が流入し、これの対概念として「日本画」が登場します。

 

 

 

岡倉天心により、東京美術学校(現東京藝術大学)が創設されます。(当時は日本画、彫刻科のみでした。留学していた黒田清輝の帰国後、洋画科が併設されたようです)

 

 

 

この頃、横山大観が明確な輪郭線を持たない朦朧体という表現を打ち出しました。

 

 

 

プロの画家が選ぶおすすめ画材

 

 

 

 

 

私は洋画の出身で、ほとんど日本画関連の画材を普段使わないので、今回は普段使っている魚膠おすすめの日本画材屋を紹介したいと思います。

 

 

 

 

魚膠

 

 

この膠は他の牛や、兎の膠に比べ、接着力が強く、箔を使った絵画と相性が良いです。

 

 

しかし、扱っている画材屋が少なく、私が知る限り、天王洲アイルの PIGMENT TOKYO(通称ピグモン)ものがおすすめです。

 

 

 

 

顔料刷毛やパネル、硯など、あらゆる絵画材料が揃うお店で、伝統技法のワークショップなども行っている場所なので、材料好きにはおすすめのお店です。瓶に入った岩絵の具がズラリ並ぶ店内は壮観です。

 

 

 

他には横浜の関内にある、絵の具屋三吉もおすすめです。建物丸ごと画材屋さんで、日本画コーナーが充実しています。

 

 

 

 

 

扱っている箔の種類も多く、箔を使う作家にもおすすめです。(私はここの黒箔を使っています。)

 

 

 

 

 

箔のお店だと金沢箔座もおすすめです。ここも箔の本場だけあり、金とプラチナの合金など様々な珍しい箔を売っています。

 

 

 

まとめ

 

 

 

 

今回は日本画用絵の具の組成、歴史、仕立て、支持体、おすすめ画材、について解説してみました。

 

 

 

次回はデッサン用の画材について詳しく解説します。

 

 

 

ではまた

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